okoんにちは!okomoto店長のオコモトです!
この記事にたどり着いた方は
という方ではないでしょうか。
多くの方が初めて運転するバイクとなる普通自動二輪の教習車、初めての大型バイクとなる大型二輪の教習車が気になりますか?
教習車に興味を示し、この記事にたどり着いたあなたはかなりバイクに適正がありります。自分が気になったことや車体の特性を調べて知識とし、ライディングに活かすとバイクライフがとても楽しくなります。
この記事では、そんなあなたの探究心に応えられるように
ということについて解説していきます。この記事ではMT普通自動二輪教習車とMT大型二輪教習車
についてのみ解説します。
いろんなバイクを知りたい方は下の記事を読んでみて下さい。それぞれボリュームが半端ではないのでかなり重めです。
ランプなど、教習車バイクの特徴解説
まずはバイクの教習車の
という特徴についてそれぞれ簡単に解説します。
教習車にはバイクの状況を知らせるランプがたくさんついている
教習車の前後には教習生がバイクにどんな指示を出しているか、バイクはどんな状況にあるのかを教官が知るためにたくさんのランプがついています。
教官が「クランクは2速で半クラッチを使わずにリアブレーキだけで通りましょう」と教えてくれたにも関わらず
そんな怖いことできるかい!1速半クラで走ったろ!バレんだろ!
という運転をするとバレます。
リアブレーキは少し強めに踏まないとランプがつかないので、すでに普通自動二輪を乗り回している方は公道を走る程度のブレーキングだとランプがつかないこともあります。
5速以上は使わないからランプはないよ。
教習車には大型のバンパーがついている
一日に何度も転倒するであろう教習車には大型のバンパーがついています。
このバンパーは
という、ものすごいいい仕事をします。
バンパーがない教習車を使った場合、けが人や脱落者が続出すると思います。免許取得後も引き起こしが不安な方はバンパーをつけたほうがいいでしょう。
教習車のバイクにはセンタースタンドがついている
教習車には適性検査で使用するためのセンタースタンドがついています。教習が始まってしまえばほとんどの操作はセンタースタンドではなく、サイドスタンドを使って行います。
とはいえ、教習車になるバイクのほとんどに最初からついているものなので「教習車ならではの特徴」というわけではありません。
僕たちが教習車のメンテナンスをすることがあるからよくセンタースタンド使っているよ。
バイクの教習車は市販車をデチューンしている
ベースとなる車両よりもエンジンの馬力やトルクを抑えていることが多いです。
エンジン以外にも
などの変更がなされていることが多いです。
普通自動二輪のCB400SFはVテックという機能(高回転域でエンジンが「ブーン」から「ブオォォォオン」になる機能)が外されているものもあります。
転倒のよる破損のコストを抑えたり、教習所では必要ない高スペックのパーツをなくしてコストダウンしているよ。
フルスペックのバイクに乗ってみたいけど、教習代が高くなっちゃうかもね
教習車のバイクは市販車よりシート高が低い
小柄な方でもバイクを操作しやすいようにシート高は市販車よりも低く作られています。
ちゃんとバイクに乗れれば足つきなんてどうでもいいんだけど、教習生の方には低いほうが安心だよね。
教習車のバイクは市販車より重い
エンジンガードやランプがついているので市販車よりも重量が重いです。
引き起こしに不利になるように思うかも知れませんが、エンジンガードなどでの重量増よりもエンジンガードがあることによる引き起こしのしやすさの方がトータルメリットが大きいので重さは気にしないようにしましょう。
女性はちょっと不安よね。
女性の方にとって「重さ」が1番のネックなので「このバイクに乗れたらだいたいのバイク乗れるわ!」と前向きに考えましょう。
市販車よりクラッチ操作が難しいことがある
公道走行とは違って、教習所のような極低速コースでは半クラッチをものすごく多用します。
加えて初心者ですらないバイク乗りの卵の方が運転するバイクなので、教習車はものすごくものすごくものすごく半クラッチを多用します。
半クラッチを多用すると「クラッチ滑り」という不具合が起きるのですが、教習車は運転に支障はないけれど「クラッチ滑り気味」という車体が多くなります。
市販されているバイクよりもクラッチ操作がしづらいです。
教習車によって「運転しやすい/しにくい」という個体差がでるのもこれが大きな原因のひとつです。僕は鈍感なので特に感じませんでしたが・・・
メンテしてても限界があるよ。
ほとんどの場合ナンバープレートがない
教習車の多くは公道を走る機会がないのでほとんどの場合ナンバープレートがついていません。
教官が試験や練習のために免許センターのコースに移動するために車検を通してナンバープレート取得した教習車もあります。
少しはナンバーつきがないと試験でつかうバイクを運搬するためのトラックが必要になってしまうからね。
歴代の教習車となったバイク
歴代の教習車を簡単に紹介します。
中型バイクの歴代の教習車
- 1976CJ360T ホンダ
- 1977CB400TホークⅡ ホンダ
- 1981CBX400FK ホンダ
- 1983XJ400L ヤマハ
- 1984CBR400FK ホンダ
- 1986VFR400K ホンダ
まさかのV4エンジン
- 1986GSX400Xインパルス スズキ
- 1987FZ400L ヤマハ
- 1989バンディット400 スズキ
- 1992CB400-K ホンダ
- 1994ZRX-Ⅱ カワサキ
まさかのカワサキ
- 1996XJR400L ヤマハ
ホンダのイメージが強かったけど、国内4大メーカーはすべて教習車を作っていたのね!
歴代の中型バイクの教習車です。ベース車両の発売年と教習車モデルの発売年の区別をしていないので雰囲気だけ味わって下さい。
すべて排気量が400ccの4気筒ネイキッドモデルが選ばれています。教習車モデルとして採用されるには、40km/h以下の低速走行のしやすさが大切な要素になりますが、そいういった意味では、暴走族やヤンチャ(笑)な方に人気のある車種が多く含まれているのも納得ですね。
大型バイク歴代の教習車
- 1984CBX750ホライゾン ホンダ
- 1986VFR750K ホンダ
贅沢なV4エンジン。
- 1986XL883 ハーレー
- 1986FZX750L ヤマハ
- 1990ゼファー750 カワサキ
- 1996GSF750
- 1996CB750 ホンダ
- 2006F800ST BMW
BMW初のパラツイン
- 2011F800R BMW
- 2011XJR1300L ヤマハ
- 2013ストリート750
こちらもベース車両の発売年と教習車モデルの発売年の区別をしていないので雰囲気だけ味わって下さい。
海外のメーカーも参入しているのね!
ハーレーとかBMWの圧力で大型二輪免許が教習所で取得できるようになったからその辺りは自然なことなのかも?
大型二輪免許が教習所で取れるようになったのが1996年なのでそれ以前の車種は一発試験に使われていたものです。
教習車としてはCB750がもっとも台数が多かったともいます。こちらもほとんどが4気筒エンジンです。海外メーカーのみ2気筒ですね。
上の表をチラ見しておけば年上のバイク仲間さんと話が盛り上がるかも!
わしのころは車の免許で大型バイク運転できたんじゃもん。
ちょっと年上すぎるかな・・・
ここからは現在主流になっている
という2台のバイクについて解説していきます。
中型バイク免許の教習車CB400SF-Kというバイク
教習車「CB400SF-K」の解説!
— Accela@バイク記事紹介 (@PutiMotor) January 10, 2019
ベースの市販車「CB400SF」の車重197㎏に対し、教習用装備で車重は212kg!
他にも市販車と比べて、目立たない所も結構変わってる〜‼︎🤔https://t.co/vtlWu9DyX7 pic.twitter.com/FinaWJyBob
中型バイク免許の教習車、CB400SF-Kとベース車両のCB400SFについて解説していきます。
CB400SFは素晴らしいバイク
結論からいうとCB400は恐らく400ccクラスでももっともバランスの取れた、もっとも乗りやすいバイクです。
「ホンダは優等生」と言われることが多いですが、その中でも優等生ぶりが際立っています。
それさぁよく聞くけど「優等生」ってどゆいうことなの??
例えばバイクの通知表があるとします。
項目は
などがあるとします。
多くのバイクは得意不得意分野があったり、全体的な評価が低いバイクもあります。
CB400はほとんどすべての項目で平均点以上を出します。そしてすべての評価の点数を足したときに400ccクラスでおそらくトップの点数をたたき出します。
それがCB400SFです。
教習車と市販車の違い
神宮徴古館前。#伊勢神宮 #ツーリング#初詣#CB400sf#バイクのある風景 #伊勢徴古館 pic.twitter.com/RpQpGgHL7D
— 4式 (@4shikiNinjaWR90) January 9, 2022
教習車CB400SF-K | 市販車CB400SF | |
価格 | 902880円 | 884400円 |
エンジン | 水冷4気筒 | 水冷4気筒 |
排気量 | 399cc | 399cc |
車両重量 | 207kg | 201kg |
最大出力 | 56PS | 56PS |
最大トルク | 4.0kgf・m | 4.0kgf・m |
変速機形式 | 6速 | 6速 |
ホイールベース | 1440mm | 1410mm |
キャスター角 | 25°50´ | 25°50´ |
全長×全幅×全高(mm) | 2131×750×1085 | 2080×745×1080 |
シート高 | 750mm | 755mm |
燃料タンク容量 | 18L | 18L |
燃料の種類 | レギュラー | レギュラー |
カタログスペック燃費 | 31.0km/L | 31.0km/L |
実燃費 | 不明 | 20km/ℓ |
実燃費での航続可能距離 | 不明 | 360km |
最高速 | 不明 | 180km |
パワーウエイトレシオ | 3.69kg/ps | 3.58kg/ps |
トルクウエイトレシオ | 51.75kg/kgf・m | 50.2kg/kgf・m |
パワー円レシオ | 16,122円/PS | 15,792円/PS |
カラーはグリントウェーブブルーメタリック/パールフラッシュイエロー/キャンディーブレイジングレッドの3色展開でツートーンカラーのキャンディーブレイジングレッドは価格が935,280円と少し高くなっています。
という感じです。ホイールベースが変更されているのは意外でした。サスペンションも変更されているのでしょうか。
ちなみに以前のCB400の教習車と市販車の違いとしては
CB400SF-K | CB400SF | |
リアショック リザーバータンク | なし | あり |
マフラー | 黒 | メッキ |
メーターリング | 黒 | メッキ |
ライト | 小径バルブ式 | 180φハロゲン |
シート | ローシート | 通常のシート |
Hiビームランプ | ハンドル外付け | メーター内埋め込み |
水温計 | あり | なし |
VTEC | キャンセル | あり |
リアスプロケット | 45T | 42T |
馬力 | 38PS | 53PS |
トルク | 3.3 kg・m | 3.9 kg・m |
最高回転数 | 12500rpm 10500rpm | 15000rpm |
などの変更を加えられていたこともあります。
大型バイク免許の教習車NC750Lというバイク
お、珍しい…#NC750L pic.twitter.com/zkc6HETisr
— でり (@deri_ceri) November 12, 2021
大型バイク免許の教習車、NC750L 教習車仕様とベース車両のNC750について解説します。
「ベース車両」と言いましたが、NC750Lは市販車両のNC750Sよりも先に発売されています。
もともと排気量が669ccのNC700Sという車両はありましたが、大型二輪免許の技能試験では「700cc以上のバイク」に乗らなければなりません。
NC700Sそのままではこの要件を満たせないので、排気量を745ccにしてNC750Lという教習車を作りました。
その後NC750Lをベースに市販車両のNC750Sが作られた・・・という経緯があります。
なので厳密にいうとNC750L(教習車)のベース車両はNC700。NC750Sのベース車両がNC750L(教習車)といういことですかね。
僕がお世話になった教習所は第一段階がCB750、第二段階がNC750Lでした。それまで2気筒バイクに乗った経験がなかったので「初めての二気筒!しかも大型!きっとトルクが凄いんだろうな!」と胸をときめかせて第二段階に入りました。第二段階の教習を終えて、僕は教官に「第二段階もCBでやるわけにはいかないでしょうか」と言いました。
途中で中型の教習車CB400に乗る教習があるのですが、その教習が終わったときに僕は教官に「今後ずっとCB400で教習をやるわけにはいかないでしょうか。」と言いました。
当時は「CBってすごいんだな。NC750って死ぬほどつまんないんだな」と思っていましたが、この記事を書いていたら「そりゃ言うわな」と納得しました。
その理由は先程の表と下の表を見比べてみればわかります。
教習車と市販車の違い
ホンダNC750XがETC2.0車載器など標準装備を追加。11月22日より発売 https://t.co/77clap1aqD #バイク #Honda #ホンダ #NC750X #NC750S pic.twitter.com/Ka9j6LckvE
— autosport web/オートスポーツweb (@AUTOSPORT_web) November 20, 2018
教習車NC750L | 市販車NC750S | |
価格 | 829000円(税抜) | 759000円(税抜) |
エンジン | 水冷並列2気筒 | 水冷並列2気筒 |
排気量 | 745cc | 745cc |
車両重量 | 228kg | 228kg |
始動方法 | セル | セル |
最大出力 | 37PS | 54PS |
最大トルク | 5.5kgf・m | 6.9kgf・m |
変速機形式 | 5速 | 6速 |
ホイールベース | 1520mm | 1520mm |
キャスター角 | 27°00´ | 27°00‘ |
全長×全幅×全高(mm) | 2190×775×1120 | 2215×775×1130 |
シート高 | 770mm | 790mm |
燃料タンク容量 | 14 | 14ℓ |
燃料の種類 | レギュラー | レギュラー |
カタログスペック燃費 | 37.0km/ℓ | 42.5km/ℓ |
実燃費 | 不明 | 27km/ℓ |
実燃費での航続可能距離 | 不明 | 378km |
最高速 | 不明 | 201km/h |
パワーウエイトレシオ | 6.16kg/ps | 4.22kg/ps |
トルクウエイトレシオ | 41.4kg/kgf・m | 33.0kg/kgf・m |
パワー円レシオ | 22,405円/PS | 14,055円/PS |
CB400SFとは違ってかなりのデチューンが施されています。
特にエンジン製のはCB400SFよりもかなり低く、パワーウエイトレシオは250ccアメリカン、ビラーゴの6.22kg/psに迫る勢い、トルクウエイトレシオはNSR250Rの37.8kg/kgf・mよりも悪いです。
というかデチューンされる前の市販車NC750Sの時点でCB400SFに性能で勝てる部分が見たらないよ。
このエンジン性能の低さは教習所で体感できます。
NC700として発売されたときは車体価格がとても安くて「性能は低いけどすごく安くていいバイク」だったけど、その後価格が上がり続けて「ただの性能が低いバイク」になったよ。それがNC750S。
教習車の払い下げは可能?
教習車の運転のしやすさが気に入ったりして教習車そのものを欲しがる教習生の方がいるそうです。
教習所によって払い下げをしてくれる/くれないの対応は異なりますが、教官や受付の方に情熱を持って相談をしたり、教習所の方と知り合いであれば教習所も営利目的の会社なので
運転しやすいから教習車が欲しい
こんなボロボロの車両を買い取ってくれるなんてラッキー
と利害が一致すれば払い下げを行ってくれることがあります。
教習車の特徴で挙げたとおり、教習車は常に転倒し、半クラッチ操作をされているので「走れるけど健全な状態ではない」ということがほとんどです。
どんなに教習車が運転しやすくても、新車や市場に出回っていてきちんと整備されている車両はもっと乗りやすいので普通に店舗で購入したほうが良いです。
購入後にたくさんメンテナンスをしなければならない可能性が高いよ・・・
まとめ
いかがでしたでしょうか。
という内容を解説しました。
僕はCB400SF、CB750、NC750の教習車に乗りましたが、面白い面白くないを抜きにすればどれも素晴らしいバイクです。運転のしやすいですし、バイクの中のバイクという挙動をするので、教習車に乗れればほとんどどんなバイクでも乗りこなすことができると思います。
バイクライフのベースとなる、「バイクの基準」となる教習車を信じて身を任せ、楽しく教習を行ってください。
この記事であなたと教習車の距離が少しでも縮まったのであれば嬉しく思います。
免許取得がこれからの方は下の方のお得情報もチェックしてみて下さい。
コメント