okoんにちは!okomoto店長のオコモトです!今すぐバイクを起こさなければならない方のためにこの記事の結論を一番先に乗せました。頑張れー!
この記事にたどり着いた方は
という方ではないでしょうか。バイク初心者、未経験者の方にとって未知の存在「バイクの引き起こし」はとても難易度が高く感じますよね。
何百kgもあるバイクをこんな細腕の私が起こせるわけない!
・・・まぁ誰かに起こしてもらえばいいか!
と考える方はこちらの記事を読んでみてください。
引き起こしは本人の努力で解決できる問題です。この記事を読んであなたの知識が増え、心配事のひとつが小さくなればと思って解説していきます。
教習所でのバイクの起こし方
- Q教習所でバイクを起こせるか心配です。筋トレしたほうがいいですか?
- A
教習所は少々勝手が違うので別記事を用意しています。この記事は公道用のバイクの起こし方になります。筋トレは素晴らしいですが、引き起こしのためにするのはおすすめしません。時間がかかりすぎます。
これから教習上へ通う方は何の心配もいりません。ただ教官さんの言う通りに体を動けせばバイクは起き上がります。教習者は大型のエンジンガードがついているのでバイクは完全に横になりませんので、引き起こしの難易度としてはとても低い部類に入ります。
もしもあなたが教習所でバイクを起こせなかったときは「教官さんの言う通りに体を動かせていない」だけです。もっと素直に教官さんの話を聞いてチャレンジしてみましょう。
ここだけの話、どうしても起こせない人には「こうやって起こします。見ていてくださいね。ハイOKですね!」と教官が起こしていつの間にか引き起こしクリアになっていることもあるよ 笑
引き起こしができないからといって教習所を退所させられるわけじゃないのね!
引き起こしできないと公道に出たときに詰みますけどね・・・
この記事で紹介する倒れたバイクの起こし方について
- Qバイクの起こし方はいろんな人がいろんな方法を紹介していますよね。この記事はどんな立ち位置になりますか?
- A
バイクの起こし方の基本を丁寧に解説します。この記事の内容を理解すれば他の方の方法の理解も深まります。
世の中にはたくさんのバイクの引き起こし方法が紹介されています。初心者の方が観ると、それぞれ全く違う起こし方に見えてどれの方法が最適なのかわからなくなってしまうと思いますが心配する必要はありません。
僕が確認した範囲ではどんな起こし方も力を入れる方向や使う筋肉などの考えや手順は同じです。それぞれの違いはバイクの持つ部分や体の向きなど、「車種による違い」「ライダーの体格による違い」になっています。
どの方の情報を試しておそらくうまくと思いますが、アレンジをした方法は基本の考え方の解説がおろそかになっているものもあるようで、以前この記事の内容を実践した方から
冗談抜きで40分ほど250ccごときのバイクが起こせなかった者なんですが、こちらのページを見つけてやってみたら簡単に起こせました…本当に助かりました
「寝てるんじゃねぇかこいつ」って表現がめちゃくちゃ分かりやすかったです!
という声を頂いたことがあります。
そこで、この記事では色々な引き起こし方法の基本になっている、最もオーソドックスなスタイルを解説しています。
他の方の情報を参考にする前に、この記事の内容を理解していれば更に理解が深まり、バイクを起こしやすくなると思います。
この記事内容を理解したあとに、あなたの愛車の起こし方(ハーレー、フルパニアのアドベンチャーなど少々特殊なもの)やあなたの体格(特に女性)に合った方法を参考にすれば、より多くのものを得ることができるでしょう。
小柄な女性が起こしている動画が一番説得力あるわよね!
ちなみに僕自身、立ちゴケの経験は1度だけですが、子供の頃に膝スリをしていたので転倒経験はそれなりにあります。そのときに行っていた方法でもあります。
バイク引き起こしできない?倒れたバイクの起こし方8手順
基本となる倒れたバイクの起こし方は
という手順を踏みます。
転倒後、怪我の確認が済んだらなるべく早めに起こすことが肝心です。アドレナリンが出ているので火事場の馬鹿力がでます。以前これでひょいっと起こした時があります。
「自分で起こさなきゃ」と思っているとアドレナリンがドバドバでるでのものすごい力がでます。ただ、痛みに鈍感になっているので怪我の確認はしっかりしましょう。「誰かが起こしてくれる」と思っているとアドレナリンは出ません。バイクも起こせませんし、怪我の痛みもすぐ来ます。
それぞれ解説していきます。
①エンジンオフ
- Qバイクを倒しました。どうすればいいですか?筋トレですか?
- A
ご愁傷さまです。まずはエンジンオフしてください。できれば鍵を回して。
安全のためにエンジンを切ります。エンジンがかかったままだと、なにかの拍子でバイクを起こしている途中にギアが入って急発進したり、こぼれたガソリンにプラグから引火する可能性もあります。エンジンがいつまでもアツアツの状態を保ってしまうのでまずはエンジンを切りましょう。
特にスクーターは危険だよ。起こしている最中にロケットダッシュして被害が拡大するよ
鍵を回せる状態であれば鍵でエンジンを切り、届かなければキルスイッチ(125cc以上のバイクには必ず装備されています)を使ってエンジンを切ります。
「バイクを起こす前にキルスイッチでエンジンOFFにしよう」って情報が多いけど、キーでオフにしてもいいの?
キルスイッチで遮断するのはイグニッションコイルや燃料噴射装置への供給電源のみなので、どちらかというと根本的に遮断できるキーOFFの方が良いと思います。
キルスイッチでエンジンOFFにした場合は、引き起こし完了後、キーもオフにしておきましょう。弱っているバッテリーだと、せっかく引き起こしが終わったと思ったら今度はバッテリー上がりになる可能性があったりします。
キルスイッチの存在意義がわからなかったけど、こういうときに使うのね・・・
②サイドスタンドを出す
- Qエンジンオフしました。もう起こしていいですか?
- A
起こしたときに反対側に倒さないようにサイドスタンドを出してください。
エンジンを停止したら、起こしたときに勢い余って反対側に倒さないようにするためにバイクが右側に倒れた場合は起こす前にサイドスタンドを出しておきます。
③タイヤが回らないようにする
- Qサイドスタンドを出しました。もう起こしても…
- A
前後どちらかのホイールでいいので回らないようにしましょう。
サイドスタンドをしっかり出せたら、タイヤを動かない細工をします。タイヤが回るとバイクを起こすために入力した力が逃げて、バイクが動いてしまうからです。
ギアが入った状態で倒してしまった場合はリアタイヤが回らないので問題ないですが、ニュートラルで倒してしまったときは右側に倒れた場合はギアを入れ、左側に倒れたときはヘアゴムや紐、テープなどでフロントブレーキをかけた状態にしましょう。
右側に倒してもクラッチレバーが引けないことが多いから高確率でヘアゴムが必要になるよ。
僕は髪を結わく髪型なので引き起こしのときは結わいているヘアゴムを使います。髪が短い方はツーリングのときは手首にヘアゴムを引っ掛けていくことをおすすめします。
上手な人はそのまま起こせますが下手をするとその場でグルグル周ってしまいます。
バターになっちゃうわね
バターになっちゃうわね
④ハンドルを自分の方(地面側)に切る
- Qタイヤを回らなくしました。起こしてもいいですか?
- A
ハンドルを自分の方向に切れるだけ切って下さい。
タイヤが回らない状態にできたら、ハンドルを自分の体側に目いっぱい切りましょう。地面とハンドルが接地している場合は切れるだけで大丈夫です。
バイクを起こすときは片方の手でハンドルの端を持つことになります。そのときにハンドルが自分側を向いていないと自分側に力を入れられなくなってしまいますし、ただしい力の方向でバイクを起こすと、結局ハンドルはライダー側を向くことになります。、このときにガツンと勢いがついてしまうとハンドルロックなどを壊してしまう可能性があります。それを避けるためにあらかじめハンドルを切っておくのです。
また、「ギア入れたつもりがニュートラルだった現象」が起きていた場合に、バイクを起こした瞬間、バイクが前(ライダー側ではない方)に進んでいってしまいます。バイクはライダー側に進んだ方がコントロールがしやすいのです。
⑤ハンドルの先と車体の上部な部分を持つ
- Qハンドルを切りました。起こしてもいいですか?
- A
ハンドルの先と丈夫な部分に手をかけて下さい。
ハンドルを自分側に切ったら、片方の手で切ったハンドルの先、もう片方の手で車体の丈夫な部分を持ちます。タンデムグリップやタンデムステップがおすすめですが、どちらもない場合はシートフレームでも良いかと思います。とにかくウインカーやカウルなど弱いところを持たないように注意しましょう。
バイクを倒した傷よりも起こした傷の方が大きくなってしまったら悲しすぎます。
⑥クラウチングスタートの姿勢でバイクによりかかる
- Q手をかけました。起こしてもいいですか?
- A
まずは姿勢を作ってください。
ハンドルと丈夫なところを持ったら、バイクを起こすための姿勢を作ります。上の項目を意識してまずは「型」を作って下さい。
上半身のポイント
バイクを引き起こす力は下半身でおこなって、上半身と腕は「バイクを吊り上げるクレーン」のイメージが良いです。
腕で吊って、上半身は腕を支えているだけのイメージ
下半身のポイント
完全に膝を曲げた状態から立ち上がるのと、中腰から立ち上がるのとでは中腰から立ち上がった方が楽ですよね?深いスクワットより、浅いスクワットの方が楽ですよね?
人体の構造的に、完全に膝を曲げた状態から膝を伸ばすのと、それほど曲がっていない状態から膝を伸ばすのとでは必要な力が全然違います。それほど曲がっていない状態からの方が大きな力を発揮することができます。
バイクを起こすときも同じでなるべく膝を曲げない状態から引き起こしを始めたほうが全然楽にバイクを起こすことができます。
足を着く位置はバイクのすぐそばではなく、少し離したところ、クラウチングスタートよりももっと地面に寝そべるような姿勢をとりましょう。
「寝てるんじゃねーかこいつ」っていうくらい寝そべるような姿勢になります。
この姿勢をとることで背筋と太ももという人体の中でも特に大きな筋肉を使ってバイクを起こすことができます。
⑦まずは前後のタイヤを地面につける
- Q姿勢を作りました。起こしてもいいですか?
- A
起こす勢いでタイヤが滑るのでまずはタイヤを地面につけてください。
バイクを起こすための姿勢ができたら、まずは前後タイヤ両方を地面に接地させます。
いきなり起こそうとせず、まずは軽く力を入れてタイヤを地面につけましょう。これをしないと、最初の勢いでタイヤが横滑りをしてしまいます。
タイヤが地面についたら本気を出して起こします。
いきなり起こすと勢いでタイヤが滑るよ
⑧反対側に倒さないように引き起こす
- Qタイヤをつけました。さすがにもう・・・
- A
アドレナリンがでているうちに前に押すようにして起こして下さい。
タイヤが地面についたら、腕の力ではなく、膝を伸ばす力が腰と背骨を通って胸で押し、腕で吊り上げるて車体を起こすイメージで本気をだしてみましょう。力をかける方向は上ではなく「前」です。
車体が起きがってきたら勢い余ってバイクを反対側に倒してしまう前に、腰を入れて腰でバイクを支え引き起こし完了です。
腰を入れられるくらい起こせたらあとは腰で支えて、ハンドルを持ってゆっくり起こしてね
もしもこの方法で起きなければ、スタートの姿勢を更に低く、足を遠くにして、「マジでこいつ寝てんじゃねーか」という姿勢をつくってください。そうすれば更に膝が伸び、更に力を前にかけることができます。
誰かに倒れたバイクを起こすのを手伝ってもらう時の注意点
- Q通りがかりのおっちゃんに手伝ってもらったらウインカー折られてきまずい雰囲気になりました。
- A
あなたの説明不足です。手伝ってもらうときはお互いのために説明をしましょう。
もしも善意で手を貸してくれる人がいたら
という説明を先にしましょう。
手伝ってもらったことによってウインカーが折れたり、カウルが割れたりしたら気まずい思いをしてしまいますし、手伝ってくれた方が火傷をしてしまったらお詫びのしようがありません。
先に「ここ丈夫なんでここを持って頂けますか?」「ここ熱いので気を付けてください」などと声をかけて手伝ってもらいましょう。
引き起こしが済んだら丁寧にお礼をいいましょう。
「手伝ってもらうのに図々しいかな??」と思わずにお互いのために声かけをしましょう。
バイクに乗っている人に手伝ってもらうときでもライダーレベルがわからないから声をかけるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
というオーソドックスな引き起こしについて解説しました。
自分のバイクを一度も倒さないままバイクライフを終えられればいいのですが、万一に備えて知っておくと安心してバイクに乗ることができます。
どうしても引き起こしができない方は大型のエンジンガードやスライダーをつけるのも有効な方法です。
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