okoんにちは!okomoto店長のオコモトです!
この記事にたどり着いた方は、
と言う方ではないでしょうか。
タイヤは安全性や乗り心地、引き出せるバイクの性能に大きく関わり、「うまくなりたいならいいタイヤを履け」と言われるほど大切なパーツです。
バイクパーツの消耗品の中でも特に高価なものなので、なるべくタイヤの性能が発揮できる期間と寿命を長くし、ライディングを楽しみたいものですよね。
ライディングを楽しむライダーであればタイヤは前後同時交換するので、前後タイヤの左右とセンターがほとんど同時に寿命を迎えることが理想的ですが、現実はなかなかそうもいきません。
この記事では
ということについて解説していきます。バイクタイヤの減り方について網羅的に解説するので少々長い記事になります。時間がない方のためにげ減り方と原因を一覧表にしたものを先に載せておきます。
減り方 | 原因 |
両輪右側の片減り | 道路の構造 車線の左側を走り過ぎ 右に曲がる機会が多い 右コーナーが得意 |
前輪のみ左右 どちらかの片減り | サスセッティング異常 フォークオイル漏れ ホイールベアリングのガタ |
後輪のみ左右 どちらかの片減り | サスセッティング異常 フォークオイル漏れ ホイールベアリングのガタ |
両輪左側の片減り | 左に曲がる機会が多い 左コーナーが得意 サスセッティング異常 フォークオイル漏れ ホイールベアリングのガタ |
フロントタイヤが 先に減る | ブレーキの引きずり ブレーキ荷重過多 ステムベアリングのガタ ハンドルをこじっている シートの前に座り過ぎ |
リアタイヤが 異常に先に減る | 街乗りメイン 直線番長 リアトラクション過多 |
センターだけが減る | シグナルダッシュ 街乗りメイン バイクを傾けられない |
段減り | ホイールバランス不良 ホイールベアリングのガタ ホイールアライメントの狂い |
だいたいこんな感じかと思います。いずれにしてもバイク屋さんに相談して、適切なメンテナンスをするのが大切です。中には致命的な故障の兆しもありますよ。
だいたいは空気圧管理をおろそかにしてるだけだったりするんだけどね・・・
バイクタイヤの偏摩耗とは
偏摩耗とはタイヤの一部だけ、或いは全体的に波状に、または前後タイヤのどちらかだけが極端に、もしくはタイヤの左側右側どちらかが極端に偏って摩耗してしまうこと。
簡単に言うと「変な摩耗をしてしまうこと」だけれども「変摩耗」ではなく「偏摩耗(ヘンマモウ)」と言います。
偏摩耗の共通の原因は空気圧
バイクタイヤの減り方のトラブルの原因として共通して考えられるのがタイヤの空気圧管理です。
空気圧管理を怠った状態でタイヤが偏摩耗した場合、空気圧管理を適切に始めることで偏摩耗が解決することも多いです。
この記事で「偏摩耗の原因」として挙げるものは「空気圧管理を適切に行っているのも関わらず発生した偏摩耗」という条件の場合のものというものです。
空気圧管理をしっかりするのは大前提ということ
バイクタイヤの空気圧はバイクに乗らない保管期間であっても月1度はチェックするようにしましょう。
詳しくは下の詳細記事で解説しています。
偏摩耗の1つ、片減りとは
バイクタイヤの片減り(カタベリ)とは、タイヤのタイヤの左側右側どちらかが極端に減ってしまうこと。偏摩耗の中の「左側右側」を指す言葉です。
バイクタイヤが片減りする8つの原因
それぞれ簡単に解説します。
道路構造の影響で右側が片減りしている
雨水などが流れるように道路はかまぼこ上の形になっており、道路の中心を頂点にして、外側に行けば行くほど下がっています。日本は左側通行の国なので必然的にタイヤの右側の方が路面に接する面積が広くなり右側が偏摩耗します。
これは仕方のない偏摩耗なのね・・・
案外そうでもないんです。
車線の左側を走り過ぎてい右側が片減り
初心者にありがちな間違ったキープレフトをしてしまい、極端に道路の左側を走行すると傾斜の影響をより強く受けるので片減りも顕著になります。極端に左側走行はライダーにとって危険ですし、周りにとっても迷惑なのでやめましょう。
左に寄り過ぎている方は車線の中央寄りを走ることで右側の偏摩耗が改善することがあります。
片減りしている方向に曲がる機会が多い
通勤・通学で使っているバイクは基本的に同じ道を走るので、道中で左に曲がる機会が多ければ左側が、右に曲がる機会が多ければ右側が片減りすることがあります。
行きに曲がる左右の回数と帰りに曲がる左右の回数は真逆になるはずなので、行きと帰りでルートを変えている人に起きやすいです。
僕の通勤は左3回右8回です。帰り道は左8回右3回になります。
当たり前体操~♪
日本は右折が長いから右が片減りする
日本は左側通行なので左折に比べて右折の方が「距離が長い」ため右側が早く減ります。
言われてみれば・・・
片減りしている方向のコーナリングが得意
右コーナーが得意な人は右が、左コーナーが得意な人は左が片減りすることもあります。
これは「深くバンクできている」ということではなく、「そちら側にしっかり荷重をかけて曲がれている」ということです。片減りしていない方のコーナーの練習に勤しみましょう。
スキルのバランスをとりましょう。
左の方が得意な人が多いらしいわね。
僕は右の方が好きです。
左右のサスセッティングが同じではないから片減りする
フロントフォーク、あるいはリアサスの左右のセッティングが合っていない場合にも片減りします。
サスセッティングを合わせるだけで解消することもあります。
ちなみにサーキットを走る方は、コースに合わせてフロントフォークの左右のセッティングを変えることもあるそうです。
二輪タイヤのテストライダーの方から聞きました。左右違うって僕には理解できない領域・・・
フォークオイルのオイル漏れの前兆で片減りが現れる
オイルシールからオイル漏れをしていて、ダストシールで持ちこたえている場合です。
外から見るとオイル漏れをしていないようにみえますが、オイルシールとダストシールの分のオイルが漏れてしまっているので左右のセッティングが崩れ、片減りを起こします。
ホーイルベアリングのガタが原因で片減りする
ホイールベアリングにガタがきても片減りが起きることがあります。タイヤ交換の2回に1回程度の頻度でホイールベアリングを交換するようにしましょう。
フロントタイヤが先に減る6つの原因
それぞれ簡単に解説します。
コーナーの突っ込みがすごい
コーナーの突っ込みの時にハードブレーキングをしているような乗り方をしている方は極端にフロントにブレーキ荷重がかかる状況が連続するため、フロントの摩耗が早まります。
ステムベアリングのガタ
ステムベアリングにガタが摩耗が早まる原因になることがあります。フロントタイヤを浮かせてハンドルを左右に切り、引っ掛かりを感じないか確認しましょう。バイク屋さんにお願いするのが安心です。
コーナーでハンドルをこるからフロントが先に減る
コーナーでリアタイアの旋回力が使えず、ハンドルをこじってカバーするような乗り方をしているとフロントに負担がかかって摩耗が早まります。後輪を軸にして前輪が追従するという意識を持って上半身をリラックスさせてコーナリングするようにしましょう。
シートの前の方に座っているからフロントが先に減る
シートの着座位置が前過ぎるとその分フロントタイヤにかかる荷重が増えます。普通に走っている分にはリアの駆動摩擦の方が上回る派と思いますが、この状態でコーナーに突っ込むとフロント荷重が増えすぎてしまいます。
コーナリング中にフロントブレーキをかけると全く曲がらないように、フロントに荷重をかけすぎると曲がらなくなるで、余計にハンドルをこじってしまうのだと思います。
ステップの上に立って、ストンとシートに座った位置が一般的に正しい着座位置になります。
タンクから股間まで拳1つ分空く感じ!
外車に乗っているとフロントが先に減る
ドカティなどの海外SSはフロントに荷重が乗りやすいのでリアで曲がる多くの国産バイクに比べるとフロントが減りやすいとタイヤ屋さんから聞きました。
リアタイヤが先に減る3つの原因
バイクは駆動輪が後輪なのでエンジンパワーを路面に伝えるリアタイヤの寿命が先に訪れるのは極々一般的なことです。
フロントタイヤに比べて、リアタイヤの寿命が半分くらいの距離であっても不思議ではありません。
街乗りメイン
峠などでのスポーツ走行をほとんどしないバイク、街乗りメインのバイクはフロントタイヤにブレーキ荷重がかかることによるフロントタイヤの摩耗が少ないのでリアタイアの方が早く減ります。
趣味用のバイクは前後同時に変えますが、通勤用のモタードは後2回変えたら前も1回変える感じです。
直線番長
スポーツ走行をする方でも、コーナリングで離されて直線でガバ開けするような方はフロントタイヤよりもリアタイアの方が早く減りやすいです。ツーリングでは高速道路メインと言う方も同じです。
いるよねこういうライダー
(お互いのために譲ってほしい・・・)
コーナーの立ち上がりがすごい
コーナーの立ち上がりでゴリゴリトラクションをかけられる方はリアのサイドが極端に減ります。
こういう方は中途半端にスポーツタイヤを履くよりもゴリゴリのハイグリップタイヤを履いた方が幸せになれます。
バイクタイヤのセンターだけが減る2つの原因
それぞれ簡単に解説します。
シグナルダッシュ好き
信号が青になった瞬間フル加速するような運転を繰り返していると、あっという間にタイヤのセンターだけが減ってしまいます。前を走る車にすぐに追いついてブレーキをするとフロントもセンターが減っていきます。
街乗りはゆっくりがいいよ・・・
人がいるところではしずかにゆっくり、いないところはうるさく速く。
ワインディングを走らない、走れない
街乗りや高速道路メインでバイクに乗っているとバイクをほとんど傾けないのでタイヤのセンターだけが減っていきます。
ワインディングを走る方でも、リアに適切なトラクションをかけれらないまま乗っているとタイヤが潰れず、タイヤのサイドは路面に接地しないので相対的にセンターだけが減っていきます。
タイヤが波打つような段減りの3つの原因
不均一に波状に摩耗してしまうパータンです。バイク乗車時はハンドルの振動を感じることもあります。
などの原因が考えれらます。
全てタイヤ交換時に手を付ける部分なので、波状に偏摩耗した場合は新品タイヤに交換すれば解決することが多いです。
ホイールベアリングはエアバルブと一緒でタイヤ交換2回に1回程度の頻度で交換するようにしましょう。
車体やパーツなどによる減り方の違い
など、ライディング方法や不具合ではなく、車体やエンジンなどによって変わってくるタイヤの減り方について解説します。
エンジンによるタイヤの減り方の違い
一般的に排気量に比例してエンジンパワーと車両重量は上がっていくので、排気量が大きいバイクの方がタイヤの減り方は早いです。
特にシングルやツインなど、気筒数の少ないバイクはトルクが大きいのでタイヤのヘリは若干早役なります。
同じ排気量でも気筒数が少ないバイクの方がタイヤの摩耗は早いという事です。
気筒数が多いと猫パンチを連打している感じだけど、気筒数が少ないバイクは毎回サモワンフックを繰り出している感じ
「トトト」と「ドッ!ドッ!ドッ!」の違いってことだよね
えーと・・・
タイヤのカテゴリによる減り方の違い
バイクのタイヤは個別の銘柄以外に
という4つのカテゴリーに分けれらることが多いです。
上に行けば行くほどタイヤのグリップ性能は上がりますがライフ(寿命)は短くなります。
下に行けば行くほどタイヤのグリップ性能は下がりますがライフ(寿命)は長くなります。
サスセッティングによるタイヤの減り方の違い
サスは柔らかい方が路面追従性が高くなるのでタイヤの摩耗は早くなります。サスを硬くすることでタイヤの摩耗を遅らせることはできますが、柔らかいセッティングが好きな方は楽しくワインディングを走れなくなるというデメリットがあります。
空気圧によるタイヤの減り方の違い
空気圧が低い方が路面と接地する面積やタイヤの削れ具合が増えるので摩耗は早くなります。
逆に高すぎるとセンターがどんどん減ってしまうということもあります。
バイクが上手い人のタイヤの減り方は?
前輪はブレーキングで減り、後輪は加速で減ります。タイヤセンターは直進で減り、タイヤサイドはコーナリングで減ります。不具合がなければ段減りもしません。
まぁクソッタレに当たり前の話よね?
ですので、バイクが上手い人は前輪、後輪、センター、サイドがバランス良く減っている減り方をしている人は、
メリハリのある走りでツーリングもコーナリングも楽しんでるバイクだなぁ!バイクが上手い人なんだろうなぁ!
と僕は思います。ちなみにアマリングに関しては様々な考えがあると思いますが、少なくとも僕はアマリングがある人よりもない人の方が、アマリングが広い人よりも狭い人の方が「(少なくともある人/広い人よりは)バイクを傾けて走ることができる人」「トラクションをかけて曲がれている人」と判断します。
バイクの上手い、下手、は主にコーナリングだからタイヤサイドだけでも判断できるよね。
アマリングの話をするとクソッタレに当たり前のことでも荒れるからやめとけ
OK!以上!終了!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
タイヤが偏摩耗する原因を見つけられたのであれば幸いです。
特に大きな故障の兆候もあるので、「以前は普通だったけど、最近偏摩耗がひどくなった」という方は早急にバイク屋さんに診てもらうことをお勧めします。
タイヤの寿命を延ばすテクニックなどは別記事にまとめておきますのでよかったら読んでみてください。
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