okoんにちは!okomoto店長のオコモトです!
この記事にたどり着いた方は
という方ではないでしょうか。
硬く大きなフレームやシートベルト、エアバッグなどで事故の衝撃から運転手を守ってくれる四輪車と比べ、バイクにはそういった機構が一切ありません。
ライダーが自分の身を事故のダメージから身を守るためにはそういった機構を身に着ける他ありません。
バイクにおける身を守るための機構で代表的なものはヘルメットですが、ヘルメットはあくまでも「死亡するほどのダメージから命を守る」というものです。
事故の時に「命だけ」を守れても、入院が必要なほどのダメージを手足に負えば生活に大きな支障がでますし、手足を失うような深刻なダメージを負えばそれまでの生活が一変してしまうでしょう。
「命を守る」だけではなく、「生活も守る」というのがヘルメット以外のプロテクターが果たす機能です。
この記事では
ということについて解説していきます。
最近バイクに乗り始めてまだ装備を揃えていない方や、バイクに興味があって近い将来バイクに乗るつもりの方は是非読んでいってみてください。
バイクプロテクターの種類
プロテクターには
の4種類があります。
それぞれ簡単に解説します。
ソフトプロテクター
ウレタンなどの柔らかい素材で作られたプロテクター。柔軟性があるので膝や肘などの可動部に採用されることが多い。軽く柔軟性に富むので動きやすいがプロテクターとしての防御力は高くはない。
ハードなライディングをしない方や速度域の低い方にはおすすめ。
ハードプロテクター
プラスチックなどの硬い素材で作られたプロテクター。柔軟性がないので胸部に採用されることが多い。重量が重いが、通気口を多く設置しているものは比較的軽く通気性も高くなっている。
防御力が高いので全てのライダーにおすすめ。
衝撃を受けるとハードになるプロテクター
通常は柔軟性を持った生地だが、事故時に衝撃を受けると分子同士が結合して硬くなる。硬くなったあとは一瞬で元の柔らかい状態に戻る。
ソフトプロテクターとハードプロテクターを足してデメリットを消したような夢のような素材だが、高価なため極々一部のバイク用品にしか採用例がない。あまり一般的ではない素材。
バイク用エアバッグ
プロテクターの素材として紹介するものではないかもしれませんが初心者の方向けにここで触れておきます。
バイクとライダーをワイヤーで結束し、バイクとライダーが離れるとワイヤーがガスボンベをひっぱってエアバッグが膨らむ仕組み。ベストタイプとジャケットタイプがあるが膨らむ箇所はどちらも同じ。ジャケットタイプでも腕は膨らまない。
首の骨折からライダーを守れる最も効果的、かつほとんど唯一のプロテクターシステム。
ワイヤーを解除し忘れてバイクを離れても作動することや、価格の面から使っている人は多くはない。
将来的には衝撃で硬くなるプロテクターとエアバッグ搭載のジャケットが主流になるかも??
性能と安全性を考えればそうですね
ここからの内容は現在一般的な「ソフト」「ハード」について解説していくよ
プロテクターの良し悪しを見る「CEマーク」
プロテクターの強度を推し量る1つの基準としてCEマークというものがあります。
CEマークとは一定の基準を満たした製品に表示されるヨーロッパの規格。日本のJISマークに近いものです。
多くのプロテクターにはCEマークがついており、CEマークには「レベル1(無印)」「レベル2」があり、レベル2の方がより高い安全基準をクリアした製品です。
もしもプロテクター選びに迷った場合はCEマークを気にしてみるのもいいと思います。
とはいえ、CEレベル2のソフトプロテクターよりCEマークがないハードプロテクターの方が安全性は高いと思うけどね。もう基準どうこう以前に硬い方が安全性は結局高いよ。
ヘルメットの規格みたいなもんだね
バイクプロテクターを装着する部位
プロテクターを装着する箇所は下記の通りです。
それぞれの部位を守る必要性や方法などを簡単に解説します。
バイクの危険性から目を背けないために直接的な言葉を選んで解説します。苦手な方は目を背けてください。
首
首が折れたら多くの場合は死亡、良くて寝たきりになります。肩にネックプロテクターを装着し、転倒時はヘルメットがプロテクターにひっかかって首が折れることを防止します。オンロードライダーで着けている方は稀ですが、転倒する機会が多いオフローダーには装着している方が多いです。ソフトタイプもあります。
ネックブレースとも呼ばれます。
胸
バイク事故の死亡原因の第2位が胸部へのダメージです。(1位は頭部)
バイクで転倒するとハンドルが胸にぶつかることがあります。バイクと人体は慣性の法則に従って動くので、胸が無防備な状態であればハンドルが胸に突き刺さります。
プロテクター入りのバイクジャケットでも胸部は別売りのオプションであることが多く、標準で入っていてもソフトタイプであることがほとんどです。
ソフト素材では突き刺さるほどのダメージを受けきれないのでハードタイプを入れるようにしましょう。
僕は新しいジャケットを買ったらソフトを捨ててハードを入れています。なぜなら死にたくないからです。
肩
転倒時、肩・肘・膝はとても怪我を負いやすいです。
胸や腹などは体の中で「面」といえる部分です。肩・肘・膝には関節があるので「角」とも言える部分になります。
面の部分とは違い、真っ先に路面や壁にぶつかる部分なのでしっかり防御する必要があります。また、関節は人体の部分でも最も弱い部分になります。
命に届くことは少ない箇所ですが、事故後の生活を考えれば壊れやすい関節部分はしっかり守らなければなりません。
肘
肩と同じ理屈です。
背中
地面にたたきつけられたり、ガードレールにぶつかったり、対向車にはねられたりして背骨を折り、脊髄を損傷してしまうと寝たきりになる可能性があります。
胸部プロテクターと同じで標準ではソフトプロテクターが装着されていることも多いですが、ダメージを受けると再起不能になる可能性が非常に高い部分なのでハードプロテクターで厳重に守るべき部分です。
ちなみにリュックを背負っていると背骨を折る可能性が高くなります。
手の甲
手の甲はそれ専用のプロテクターがあるわけではなく、バイク用のグローブに内蔵されている場合が多いです。
事故時の衝撃から手を守るということよりは走行中の飛び石から手を守るという意味合いが強いです。
膝
肩と肘と同じ理屈です。
ここからちょっと脱線します。
脛
膝のプロテクターとセットになっていることが多いです。
バイク用のブーツが脛のプロテクションを兼ねる場合も多いです。
足首
転倒したときにスニーカーなどを履いていると足首から下が取れてしまうことがあります。プロテクターで足首を固定することで足下が取れないようにします。これもバイクブーツに与えられている機能のひとつです。
踵
スニーカーなどの柔らかい靴を履いていると、バイクのステップが踵に突き刺さることがあります。それを防いでくれるプロテクターがバイクブーツには着いています。
ちょっと脱線しましたね・・・バイクブーツや靴に関しては別記事で深堀りしているのでそちらを読んでみて下さい。
バイクプロテクターを身につける方法
プロテクターを装着する方法は主に3つあります。
という方法です。
それぞれ解説します。
服の上から個別に装着する
胸部、肘、膝などのプロテクターを個別に服の上から装着する方法です。
後述するインナープロテクターやプロテクター内蔵のジャケットに比べて、箇所箇所にしっかり当てることができるのでプロテクターのズレが起きにくいです。
反面、脱着が大変なので休憩中も重量のあるプロテクターを着続けることになります。またトータルのコストを考えると少々高価になってしまうこともあります。
手間が多いのでこの方法を採用している方は多くありません。
インナープロテクターとして装着する
ロングTシャツの上に着るだけ、スパッツの上に履くだけのインナープロテクターがあれば個別に脱ぎ履きする手間がないので楽です。
個別に購入したり、ジャケットを購入することと比べれば安価ですし、普段着ている服の中に着ることができますが、プロテクターがしっかり守りたい部分にフィットしづらいというデメリットもあります。
インナープロテクターを使っている方は結構います。「バイクジャケットのデザインが苦手、でも安全にバイクと付き合いたい」という方が選びます。
プロテクター内蔵のバイク用のジャケットやパンツを着る
着るだけでプロテクターを纏うことができ、他の方法とは違って脱ぎ着もしやすいので最も多く選ばれている方法です。
ジャケットを脱ぐだけで気軽に重いプロテクターを外すことができるので休憩中に体がしっかり休まります。
購入の際はどんな箇所にどんなプロテクターが入っているのかということに気をつける必要があります。
詳しくは下の詳細記事を読んでみてください
コミネは初心者の方に最もおすすめのバイクウエアメーカー
バイクウエアは生産数が少ないので高価になりがちです。
アマゾンで適当な安いものを買ったらツーリング先でちょっと恥ずかしいな・・・かと言って有名ブランドは高すぎて買えないし・・・
という方にはコミネがおすすめです。
安価で品質が良い製品を幅広く販売しているので是非検討のテーブルに上げてみてください。
他のブランドについて知りたい方は下の記事を読んでみて下さい。
夏のバイクとプロテクター
夏のバイクは暑さとの戦いです。まだバイクに乗っていない方はTシャツでバイク乗るライダーを見て涼しそうだと感じるかもしれませんが実際にツーリングに行くとTシャツで乗っている方はほとんどいません。
ライダーは皆
Tシャツでツーリングなんて行ったら日焼けで悶え苦しむ。そもそもプロテクターもなしにバイクなんて危なくて乗ってられない!
ということを理解しています。Tシャツでバイクに乗るライダーはちょっとした移動でバイクに乗っている街乗り専門ライダーで、ツーリング先に稀にいるTシャツライダーは初めてのツーリングをしているに過ぎません。
夏はメッシュ素材を記事に使ったメッシュジャケットを着ることで「通気性」と「プロテクター」を両立させることができます。
詳しくは下の記事を読んでみて下さい。
バイクプロテクターはかっこいいもの
バイクに乗りたてのころは「バイクの装備はなんだか格好悪い」と感じるかもしれません。特にゴツゴツしたプロテクターは日常生活で着ることも目にすることもほとんどないので大きな違和感を抱くと思います。
しかし、バイクに乗り続け、他のライダーの姿を見る内にそれらが無性にカッコ良く見えてきます。
なぜならば上手にバイクと乗り回すあなたの先輩ライダーはみなプロテクターを身に着けているからです。
最初のツーリングといえども、普段着でツーリングに行くと周りからかなり浮きます。この記事をきっかけであなたが現在感じている違和感が少しでも薄れたのであれば幸いです。
インナープロテクター使用時の注意点
手持ちのジャケット、サイズはピッタリなんだけど胸部と脊髄のプロテクターがないんだよなぁ・・・
そうだインナープロテクターを着よう!
という方は少々注意が必要です。
もともとぴったりのジャケットの内側に、特に脊髄プロテクターを着こむと窮屈になった負担が全て腰に集中します。
上のようなプロテクターです。これをジャケットの下に着たのは失敗でした。
これは前傾姿勢の強い車種のみかもしれませんが、腰を曲げたときに腰に強烈な負担がかかります。数時間ツナギの下に着こんでサーキットを走るという局面では耐えられますし、脊髄と胸部のプロテクターがない状態のサーキット走行は危険なのでつけた方がいいです。
しかしツーリングでこれをやると腰を痛める可能性があるくらいきついです。
普段着の中にインナープロテクターを着こんだり、ピチッとしていないジャケットの中に着こむのであれば問題ないですが、体にフィットしたジャケットやツナギの中に着こむのはやめた方がいいです。
その場合は思い切ってプロテクター入りのジャケットを新調した方がトータル幸せになれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
バイクプロテクターに関して網羅的に解説しました。
というものがあり、
という部分を守り、
という身につけ方がある。もっともおすすめなのは、多くの部分を守るハードプロテクターが入ったプロテクター内蔵のバイクジャケットやパンツがおすすめという記事でした。
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