okoんにちは!okomoto店長のオコモトです!
この記事にたどり着いた方は
という方ではないでしょうか。
ワインディングでは適切なギアに入れて走ろう!
とざっくりな説明が多い「峠でのギア問題」ですが、この記事では少し深堀して解説していこうと思います。
先にこの記事の結論をお伝えすると、この記事は
という結論に向かって進んでいきます。
この記事では
ということについて解説します。
峠のコーナリングでバイクのギアを調整する目的はエンブレによる減速ではない
まず最初に大事なことです。
初心者の方は「適切なギア=適切なエンジンブレーキがかかるギア」と思いがちです。つまり、シフトダウンは減速のために行うものと思うことが多いです。
確かに減速目的でもありますが、それと同じくらい、もしくはそれ以上の目的は「コーナー終わりの立ち上がりのため」です。つまり、減速ではなく、加速のためにシフトダウンを行って適切なギアにしておくのです。
加速に適切なギアに入れておけばエンジンブレーキもちょうどいいくらいかかるギアになるよ。
立ち上がりのときにはアクセルをあけて、タイヤを路面に押し付けて(「トラクションをかける」と言います。)グイグイ加速する必要があります。
この時のギアの選択を間違えると
ギア | 悪影響 |
低いと | スロットルをラフに開けると、強烈なエンジンパワーでタイヤが滑ってしまう。 |
高いと | スロットルを大きく開けてもトラクションがかからず上手く曲がれない。ノッキングを起こす。 |
ということが起こります。
加速のためにちょうどいいギアって何速なのよ。そのときのスピードやコーナーのキツさによって変わってくるでしょ。
まずは加速のためにちょうどいいギアをみつけていきましょう。
パワーバンドからバイクで峠を走るときの適正ギアを見つける
「加速のためにちょうどいいギア」を見つけるにはパワーバンドというものを参考にする必要があります。
パワーバンドとは
パワーバンドとは「バイクの加速性能を最大限発揮できるエンジン回転数の範囲」です。
ちょっと格好をつけると「最大トルク発生回転数と最大出力(馬力)発生回転数の間の回転数」だよ。
例えば
という感じです。
昔の走り屋さんはパワーバンドに入れ続けることに情熱を燃やしていたよ!
上の検索窓に車種名を入れてGoogle検索すればパワーバンドを知ることができます。
バイクによってはパワーバンドがタコメーターに入っているのもあるよ
エンジンパワーを使い切るようなギア
コーナーから立ち上がっている最中にパワーバンドに入っていて、完全にコーナーを脱出した瞬間レッドゾーン(エンジン的に限界の回転数)に入るギアが「エンジンパワーを使い切っている」という意味ではもっとも速く走れるギアです。
バイクで峠を楽しくスムーズに走れるギア
しかし、立ち上がっている最中にパワーバンドに入っていると、少しスロットルを開けただけで強烈なエンジンパワーがタイヤに伝わり、そのパワーをタイヤが受け止めきれなければタイヤが滑って転倒・・・・ということになります。
ですので「速く走る」ということを第一の目的にしていない、我々のようなハッピーツーリンガーは立ち上がっている最中にパワーバンに入るまで(最大トルク発生回転数)2/3以上の回転数になるギアを選択するのが良いです。
先ほどの三車種で例えると
車種 | 理想的な立ち上がりエンジン回転数 |
レブル250 | 5000(≒5166)rpm以上 |
CB400SF | 6000(≒6333)rpm以上 |
ハヤブサ | 4500(≒4666)rpm以上 |
という感じでキリのいい回転数を目指すようにすればおのずと適切なギアがわかります。
よほどの高速コーナーではない限りどの車種もだいたい2速なんですけどね・・・
峠でのバイクのギアは結局大体2速に落ち着く
この方法で峠を走ってみると、どんな車種や排気量でもだいたい2速になります。
僕の場合250cc直列4気筒でも、400ccV型4気筒でも、984ccV型2気筒でも全てのバイクでコーナー進入時のギアはだいたい2速になります。
80km/hでコーナーに進入するときなどは流石に3速に入れますが基本的に2速。4速で高速コーナーを曲がるときはツーリングのペースで流しながら通過するときくらいです。
高速コーナーは怖いから飛ばさないの・・・楽しむのは低速コーナーなの・・・
オコモトは高速コーナーで転んで集中治療室入ってるからね。
排気量の小さなバイクで登りのコーナーを上がっていると、十分なトルクを得られなくなり、1速に落としたくなります。1速に入れると事故につながる可能性があるので僕は大型バイクに乗り換えました。
「大型バイクは実用的ではない!無駄を楽しむもの!」って言う人がいますが、登りのコーナーでは超実用的ですよ。
峠で1速に入れるとなぜ事故につながるの??
峠のバイクでやってはいけないギアのこと
峠のバイク操作でやってはいけないことをシフトチェンジ関係のことを簡単に解説します。
それぞれ解説します。
1速に入れない
1速と2速はギア比の間隔が大きいので2速から1速に落としたときに強烈なエンジンブレーキがかかってコーナリングがぎくしゃくしてしまいます。コーナーの立ち上がりでも不必要なくらいのパワーを発生させることがほとんどで、コーナリングでは非常に使いづらいギアです。
大きすぎるシフトショックはタイヤをロックさせてしまいます。コーナー進入時にタイヤをロックさせてしまうと多くの場合、そのままコーナーの外に直行します。
もっとも危険なのが、コーナー進入のためにシフトダウンをしているときに間違えてニュートラルに入ってしまうこと。
減速のために当てにしていたエンジンブレーキがまったくなくなってしまうとそこから急制動をしなければなりません。多くの場合、そのままコーナーの外に直行します。
街乗りをしているときもそうですが、「1速は発進のためのギア」と割り切った方が安全運転、楽しい運転に繋がります。
コーナリング中にシフトチェンジしない
コーナリング中にシフトチェンジをすると、その瞬間リアタイヤにかかっていたトラクションが抜けてしまいます。
トラクションが抜けた状態ではスムーズにバイクを曲げることは不可能なのでコーナリング中にシフトチェンジをしてはいけません。
ただし、思ったよりも絶好調にコーナリングができたときの立ち上がりで回転数が上がりすぎ、レッドゾーンに入ってしまうようであればシフトアップするのは問題ありません。
バイクはほとんど起きていますし、そのままレッドゾーンに当てながら走るよりも楽しくコーナーを脱出できます。
ブリッピングシフトダウンは絶対に必要なスキル
もしもあなたが半クラッチを使ってシフトダウンしているのであれば、この記事の内容を反映させた走りをすることはできません。
まずはブリッピングシフトダウンを覚えてからこの記事の走り方を試してみてください。
詳しくは下の記事を読んでみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
まずは低速コーナーを2速で走ることろから始めましょう。速度やコーナーに合わせて使っても3速まで。4速を使うコーナーは流した方がいいです。危ないので・・・。
この記事では
ということを知って頂ければ記事を書いた甲斐があります。次のツーリングで是非試してみてください。
2速だとスピードが落ち過ぎちゃうわ・・・
と言う方は下の記事を読んでコーナー全体を組み立てる走りをしてみてください。バイクはもっともっと楽しくなりますよ。
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