okoんにちは!okomoto店長のオコモトです!
この記事にたどり着いた方は
という方ではないでしょうか。この記事では、
ということについて解説していきます。
この記事は「このくらいの走行距離だと購入後、これくらいのメンテナンス費用が掛かる可能性が高いよ。だから中古バイクの走行距離は大事だよ。」という事を解説しているよ。
走行距離はメンテナンス購入後の出費を知る手段
新車のバイクとは違い、中古バイクの場合
など様々な要素が複雑に絡み合う中で愛車を選ぶ必要があるので、どれがいいのかなかなか決めづらいと思います。
そういう意味では新車を買うのは簡単だけど、中古車は難しいよね
検討のテーブルにたくさんのバイクが上がるのは楽しいことだけどね
その中でも最も気にするのが走行距離ではないでしょうか。あなたはなんとなく「走行距離が少ないほうが長く乗れそうだから走行距離が少ないバイクを探そう」と考えているからもしれませんがそれは間違いです。バイクはメンテナンスをきちんとしていれば10万km以上の寿命を誇る頑丈が工業製品です。
走行距離が影響するのは「長く乗れる/寿命が長い」ではなく購入後に必要になるメンテナンスとそれに伴うメンテナンス費用です。
購入直後に大量のメンテンナンスが必要になったら中古バイクの「価格の安さ」のメリットが失われてしまいますからね!
走行距離に応じたバイクのメンテナンス周期
バイクのメンテンスは期間依存のもの(3ヶ月ごとなど)と距離依存(3000kmごと)のものがあります。購入を検討している中古バイクの走行距離を確認することで距離依存のメンテナンスを知ることができます。
バイクの定期メンテナンス周期は下の記事にまとめているので参考にしてみてください。
定期メンテナンスと突発的な故障は分けて考えるべき
定期メンテナンス以外にも走行距離が多い方が大きなトラブルが起きる可能性が高いぜ!
という考え方もありますが、例えばレギュレーターの故障など、一定の走行距離で寿命がくるものではないトラブルに伴うパーツ交換は走行距離が短くても起こり得ることなので「一定の走行距離で行わなければならないパーツ交換やメンテナンス」と「突発的に起こるパーツ交換やメンテナンス」は切り離して考えた方がいいです。
バイクの使用期間が長いほど、距離を走っているほど故障の可能性は高くなりますが、突発的な故障は不確定要素過ぎるので考えても仕方がないということです。
中古バイクの走行距離ごとの目安
メンテナンスサイクルがかぶりやすい走行距離ごとに分けて、~1000m、~5000km、~10000km、20000km、20000km~という走行距離に分けてそれぞれがどんなバイクか、購入後にどんなメンテナンスが必要になる可能性があるか、その費用の目安はどれくらいか、ということを解説します。
走行距離1000km未満
保証期間相場 | 3カ月or3000km |
購入直後のメンテナンス | メンテナンス費用 |
なし | 0円 |
経済的に余裕のあるリターンライダーの方が「排ガス規制前の昔の感覚」で小排気量の新車のバイクを購入し、実際に乗ってみたら
今のバイクってこんなにパワーないの?これじゃつまらん!
とパワー不足を感じて大型バイクにすぐ乗り換える・・・などというありふれたストーリーにより売られているバイクです。
もしくはバイク初心者の方が、
このバイク教習車より重い!足つき悪い!運転できない!
と諦めて早々に手放したパターンです。簡単にいうと「買ってみたけどなんだか思ってたのと違ったから手放した」というパターンのバイクです。
ほとんど新車なので購入直後のメンテナンスの必要はありません。
新車に比べてほんの少し安いだけなのに「2年間のメーカー保証」は受けられず、「6か月or6000km」程度の保証になってしまうのでコスパが良いとは言えません。
購入後すぐに手放された車両なのでカスタムを施されていることも少なく、中古車の「最初からカスタムされてた!カスタム代浮いた!ラッキー」の恩恵が少なくなります。
正直新車価格と数万円差であれば新車を購入した方が保証分のメリットの方が大きいと思います。
走行距離が少なく、一見掘り出し物に見えるかもしれませんが最も価値のない中古車であると言えます。
新古車を買うなら新車を買った方がいいと思います。
走行距離1000~5000km
保証期間相場 | 3カ月or3000km |
購入直後のメンテナンス | メンテナンス費用 |
プラグ交換(四気筒の場合) | 6000円 |
プラグキャップ交換 | 10000円 |
タイヤ交換(ハイグリップの場合) | 50000円 |
エアクリーナー(湿式)清掃 | 2000円 |
合計 | 68000円 |
「バイクは買ったけど大して乗っていないな」「何回かツーリングしたけど自分には合っていなかったな」と売りに出したというありふれたストーリーを持つ車両です。
3000kmと5000kmサイクルで行うメンテナンスが発生しますがそれぞれの金額は大きくないのでそれほど気にしなくてもいいかと思います。
走行距離~1000kmの車両と比べると価格もかなり割安になります。
中古バイクとしては十分長い3カ月or3000kmの保証期間になることが多いです。
ある程度の距離は走った車両なのでカスタムがされていることも多く、特に「ついていればラッキーカスタム」の代表格のスライダー系がついていればそれだけでかなりのお得感がでます。
この辺りから中古車の本領発揮!
走行距離5000~10000km
保証期間相場 | 1ヶ月or1000km |
購入直後のメンテナンス | メンテナンス費用 |
オイルフィルター交換 | 3000円 |
エアクリーナー交換 | 12000円 |
プラグ交換(四気筒の場合) | 6000円 |
プラグキャップ交換 | 10000円 |
タイヤ交換 | 50000円 |
キャリパーオーバーホール | 13000円 |
ブレーキパッド交換 ブレーキフルード交換 | 19000円 |
フォークオイル交換 | 14000円 |
ホイールのエアバルブ交換 | 2000円 |
ホイールベアリング交換 | 6000円 |
チェーン交換 | 18000円 |
前後スプロケット交換 | 20000円 |
合計 | 163000円 |
3000km、5000kmサイクルのメンテナンスに加え、10000kmのものも出てきます。
中には重整備のものも含まれるので、全オーナーさんは「たくさんツーリングに行ったけど、重整備をする前に新しいバイクに乗り換えるか」という動機でバイクを手放すので中古車としてはかなり多い走行距離帯になります。
カスタムや年式、程度など、車両ごとに個性がでてくるので価格のバラつきが最も大きい走行距離帯。自分に合ったカスタムのものがあればかなりお得に愛車を手に入れることができます。
個性があるということは「決め手を見つけやすい」と考えることもできますので、お店の方に「このメンテナンスは済んでいるか」ということを聞いてなるべく購入後のメンテナンス費用を抑えることができれば、最も買いやすい走行距離帯だと言えます。
程度の良い車両であれば3ヶ月or3000km、普通の感覚では1ヶ月or1000kmの保証期間です。
それぞれのバイクに決め手がでてくるので選びやすくなります。
走行距離10000~20000km
保証期間相場 | 1ヶ月or1000km |
購入直後のメンテナンス | メンテナンス費用 |
オイルフィルター交換 | 3000円 |
エアクリーナー交換 | 12000円 |
プラグ交換(四気筒の場合) | 6000円 |
プラグキャップ交換 | 10000円 |
タイヤ交換 | 50000円 |
キャリパーオーバーホール | 13000円 |
ブレキパッド交換 ブレーキフルード交換 | 19000円 |
フォークオイル交換 | 14000円 |
ホイールのエアバルブ交換 | 2000円 |
ホイールベアリング交換 | 6000円 |
チェーン交換 | 18000円 |
前後スプロケット交換 | 18000円 |
冷却水交換 | 7000円 |
アクセルワイヤー交換 | 12000円 |
クラッチワイヤー交換 | 6000円 |
フロントフォークオーバーホール | 13000円 |
リアサスオーバーホール | 30000円 |
合計 | 231000円 |
中古車としてはかなり走っている方ですが、年式が古過ぎず、ワンオーナー車の場合は大切にメンテナンスされて乗られてきた車両の可能性もあります。
「距離走っているから」と検討のテーブルから落とすにはもったいないです。
新車価格の半額以下で売られることもありますが、購入後のメンテナンスはエンジンのオーバーホール以外ほとんどのメンテナンスが必要になってきます。
ちなみにドカティの場合はエンジンのオーバーホールも視野に入ってきます。
保証は最も短い1ヶ月or1000kmくらいかと思います。
僕はこの辺りの走行距離でもきれいに乗られた車両であれば平気で買います。18000kmで買ったバイクもあります。
そのバイク買ったときに店員さんに「慣らし運転終わったくらいでちょうどいいすわ」とか言って笑われてたよね。なんて前向きなやつなんだ・・・
走行距離20000km以上
保証期間相場 | 1ヶ月or1000km |
購入直後のメンテナンス | メンテナンス費用 |
オイルフィルター交換 | 3000円 |
エアクリーナー交換 | 12000円 |
プラグ交換(四気筒の場合) | 6000円 |
プラグキャップ交換 | 10000円 |
タイヤ交換 | 50000円 |
キャリパーオーバーホール | 13000円 |
ブレキパッド交換 ブレーキフルード交換 | 19000円 |
フォークオイル交換 | 14000円 |
ホイールのエアバルブ交換 | 2000円 |
ホイールベアリング交換 | 6000円 |
チェーン交換 | 18000円 |
前後スプロケット交換 | 18000円 |
冷却水交換 | 7000円 |
アクセルワイヤー交換 | 12000円 |
クラッチワイヤー交換 | 6000円 |
フロントフォークオーバーホール | 13000円 |
リアサスオーバーホール | 30000円 |
合計 | 231000円 |
20000km以上走っている車両は部品取り車にした方がいい場合が多いので台数自体が少なくなります。逆に中古車として販売されているものは「部品取りにするには惜しい何か」がある可能性があります。
このくらいの走行距離になると価格はかなり安いです。
メンテンスをしっかりされている形跡がある車両は検討の机に上げておいていいと思います。
ほぼすべてのメンテナンスが必要なのと、「突発的に起こるパーツ交換やメンテナンス」の可能性が高くなっていることは理解しておきましょう。
保証期間は1ヶ月or1000kmくらいで仕方ないかと思います。
メンテナンスメニューとしては10000~20000kmと同じ+突発的な故障と考えていいでしょう。
壊れたら直す。これ基本。記事前半にも書いてあったけど、突発的な故障は気にしなくていいよ。
そもそも論だけど、壊れたら直せばいいんだよね。25000km走ってるそのバイク、買っちゃいなよ!
年式が古いのに走行距離が少ないバイクはなぜ?
中古バイクを選んでいると「年式が古いのに走行距離が少ないバイク」を見かけることがあると思います。
バイクは動かさないと調子が悪くなるものですし、バイクに乗り続けるにはメンテナンスが不可欠なので、年式と走行距離はある程度比例して伸びていった方が好ましいです。
年式が古いのに走行距離が少ないバイクは大事に手入れ(メンテナンス)をされてきた、「愛されていたバイク」か、乗らずに放置されてきた「愛されていなかったバイク」のどちらかです。
外観を確認して
というバイクであればメンテナンスが行き届いている可能性が高いです。愛されていなかったバイクはこの逆の外観を持っています。
年式が古いのに走行距離が少ないバイクは外観がキレイならば検討のテーブルに乗せるべし!
メーター巻き戻しの可能性、今はほとんどありません
走行距離を短く表示させると中古車を高く売れるので以前は「メーター巻き戻し」という方法を行う悪徳バイク屋が多く存在しました。
以前は走行距離の表示は車検証に記載されず、せいぜい車両の整備記録に記される程度でした。記録簿を出さなければメーターを巻き戻したり、新しいメーターに変えても改ざんは発覚しないのでメーターの不正が多く行われていました。
それを受けて「直近の車検時」と「前回車検時」の走行距離が車検証に表記されるようになり、メーターの改ざんは減っていきました。
しかし、2回車検を受ければ改ざんの記録はなくなってしまうという問題がありました。車検は2年に一回の「義務」ですので2年を待たずに受けることができます。立て続けに車検を受ければ改ざんしたメーター表示が正式なものになってしまうという穴があったのです。
そこで今度は車検証に総走行距離の最大値を記載するということが行われています。
この方法で多くの不正は防がれていますが、いつの世も抜け道を見つけて不正をする輩は存在します。しかし、インターネットやSNSの普及によってユーザー同士の情報共有が簡単になったので今後不正を働く業者はどんどん減っていくと思います。
以前と違ってメーターの不正に関してそこまでシビアになる必要はないと思います。
昔は悪徳業者がやりたい放題だったんじゃ・・・今はいい時代になったの。
年式との兼ね合いは年間走行距離10000kmを目安に
「年式と走行距離はある程度比例して伸びていった方が好ましい」と書きましたが、その目安を載せておきます。
古いデータで恐縮ですが、こちらの調査によるとライダーの年間走行距離は5000~10000km程度が一般的とのことなので年式と走行距離を確認して10000km/年の走行距離を走っているバイクであればだいたい年式に比例して走行距離が伸びている・・・という目安になるかと思います。
ちなみに僕が買った18000kmのバイクは年式が古く、計算すると1500km/年の走行距離でした。外観が明らかに「愛されていたバイク」だったので購入した次第です。僕も愛情を注いでいるので現在の走行距離は70000km!
中古バイクを確認する際の注意点は下の記事でまとめています。
メンテナンスを控えた走行距離のバイクの交渉術
この記事の内容を踏まえた「ちょっといやらしい購入時の交渉術」について解説します。
バイクを購入する際に、例えば
オコモト
このバイク走行距離が11000kmなんですが、エアクリーナーの交換は終わっていますか?終わっていない場合、サービスでやってもらってから納車してもらうことは可能ですか?
などとダメ元でお願いしてみましょう。バイクが売れることとメンテナンスの内容を天秤にかけてバイク屋さんが「OK」と判断してくれれば儲けものです。
本来サービスをこっちからお願いするのは筋違いだけど高い買い物だからね・・・少しくらい図々しくてもいいよね・・・
あくまでも「OKならラッキー!」という気持ちで交渉してね。しつこくお願いして嫌われると今後の付き合いに影響するかもしれないし。
まとめ
いかがでしたでしょうか。中古バイクの走行距離ごとに必要なメンテナンスから、購入後必要になるメンテナンスについて解説してきました。
実際のメンテナンスはショップさんと相談しながら行うでしょうし、この記事の内容は走行距離にのみ焦点を当て、一般的に推奨されている短めのメンテナンスサイクルを適用し、工賃が重複している部分もあるかと思うので「この距離の車両を買ったらこの費用がかかる」というものではありませんが、参考程度にしていただければ幸いです。
走行距離が短くて価格が高い車両と走行距離が長くて価格が安い車両を比べるときにこの記事の内容のメンテナンス費用を足して考えると決め手のひとつになるかもしれません。
この記事があなたの相棒探しのお手伝いができたのであれば嬉しく思います。
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