![オコモト](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/uresiiokomoto.webp)
okoんにちは!okomoto店長のオコモトです!
この記事にたどり着いた方は
という方ではないでしょうか。
ライディングの基本と言われるニーグリップはバイクを楽しく運転する上でかかせないスキルの1つです。
教習所では「タンクを膝を挟むこと」をニーグリップとして教わると思いますが、この記事では「そのニーグリップはニーグリップであってニーグリップの全てではない」という、一見哲学的でただかっこつけているだけだけれども少し役に立つ話を解説していきます。
![スカしてるokomoto](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/okomotono-maru.webp)
そのニーグリップはニーグリップであってニーグリップの全てではない・・・
![バイク三郎](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/aserubaikusaburo.webp)
(なんだこいつ)
この記事では
ということについて解説していきます。
この記事はニーグリップは託つけてニーグリップに代表される「バイクとライダーのグリップ」について網羅的に解説する記事です。
ニーグリップとは?
![ニーグリップとは?](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2020/09/xstep_1_isometric.png.pagespeed.ic.697In5q5WI.png)
ニーグリップのことをWikipediaでは
ひざを中心とした内股全体で燃料タンクを挟むことで下半身を安定して保持することである[1]。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97
と説明しています。
![バイクうま太郎](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/baikujyouzutaro.webp)
この表現・・・なんだかひっかかるなぁ・・・?
![昔乗ってたの](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/granpa.webp)
そうじゃな・・・なんかしっくりこないのぅ・・・?
ニーグリップの効果
![ニーグリップの効果](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2020/09/problem_solving_monochromatic.png)
「バイクは下半身で乗る」ともいわれるように、ハンドルからなるべく力を抜いて、バイクが曲がろうとする力である「セルフステア」の邪魔をしないように乗るものです。
ニーグリップをしっかり行うことで、下半身で体を支え、上半身から力を抜き、セルフステアを邪魔することなく安定してライディングを楽しむことができるようになります。
![昔乗ってたの](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/granpa.webp)
「人馬一体」の基本じゃな
ニーグリップが正しくできていないと体を支えるために腕で体を支えてしまって、セルフステアの邪魔をしてしまいます。
ニーグリップが正しくできない状態で「腕にはなるべく力を入れない方がいいんだ」ということを意識すると下半身でも腕でも体を支えずらくなり、フラフラしたライディングしかできなくなります。
![オココ](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/aseruokoko.webp)
大事なことなのね。次からしっかりタンクを膝で挟むわ・・・
![オコモト](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/okomotono-maru.webp)
「タンクを膝で挟む」という認識では正しいニーグリップはできないと思います。タンクを膝で挟んだだけでうまくなったら誰も苦労しません
![オココ](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/aseruokoko.webp)
ニーグリップはニーグリップじゃないの??
ニーグリップの正しい認識
![ニーグリップの正しい認識](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2020/09/innovation__monochromatic.png)
ニーグリップ【Knee grip】を直訳すると『膝で掴む』ですし、教習所で「タンクを膝で挟むことがニーグリップ」と教わるのでバイク初心者の方は
![オココ](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/okokouresii.webp)
ニーグリップって膝でタンクを挟むことなのね!
と思います。
言葉だけ捉えるとニーグリップはニーグリップなのですが、実は「ニー」や「タンク」に囚われていると正しい「ニーグリップ」を理解することはできません。
先述引用したWikipediaの表現はちょっとだけ惜しいんです。
「内股全体で燃料タンクなどを挟むことで・・・」という表現であれば多くのライダーがしっくりくる表現になる思います。
![バイクうま太郎](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/baikujyouzutaro.webp)
しっくりきた!
![昔乗ってたの](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/granpa.webp)
しっくりきた!
さきほど説明した「ニーグリップの効果」を得るためには「内股全体で燃料タンクなどを挟む」必要があるのです。
言葉としては「ニーグリップ」ですが、「ニーグリップの効果」を得るには「ニーグリップではない(ニーグリップでは足りない)」ということです。
![オコモト](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/uresiiokomoto.webp)
名前からではなく、効果や目的から追っていくと「内股全体」、ニー以外のグリップも必要ということです。
![バイク三郎](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/baikusaburo.webp)
言葉遊びしてるだけじゃねぇか
![オコモト](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/nakuokomoto.webp)
(・・・)
ニーグリップ以外のグリップ
![ニーグリップ以外のグリップ](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2021/01/2021-01-26_18h17_37.jpg)
ではニーグリップ以外のグリップはどんなものがあるのか解説します。
![オココ](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/donnbikiokoko.webp)
腕ってなんだよ腕って・・・
![バイクうま太郎](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/baikujyouzutaro.webp)
腕グリップかなりやるよ
太ももと膝
これがいわゆる「ニーグリップ」です。膝を内側に入れて太ももをタンクなどの車体の一部とグリップさせて体を支えます。
ふくらはぎ
ふくらはぎでも車体と接する部分があればグリップします。後述する「絞り上げるような強烈なニーグリップ」をするときは大事な部分になります。
お尻(シート)
お尻で挟むわけではないです。特にコーナリング時にシートをお尻をグリップさせてシート荷重をかけるときに重要になってきます。
内くるぶし
![ヒールグリップで汚れたブーツ](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2021/01/2021-01-20_21h25_55.jpg)
内くるぶしはかなりグリップさせます。車体と擦れるのでバイク用のブーツがもっとも汚れるのも内くるぶしです。
腕
![タンクグリップをしながらコーナリングするライダー](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2021/01/2021-01-26_16h56_33-1024x532.jpg)
バイクを寝かせるときに外側の腕でタンクを引き寄せるように腕をグリップさせます。「タンクグリップ」と言われたりもします。
SSやレーサーレプリカのタンクの角が角張っているのはこのタンクグリップをしやすくするためです。
![バイク乗り](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/ha-re-nori.webp)
レーサーは膝を出して曲がるじゃないか。ニーグリップしていないじゃないか
と思っている方がいますが、レーサーが膝を出して曲がっているとき、出していない側の足や腕はバイクにぶら下がるように強烈にニーグリップを含むグリップをしてるんです。
![オコモト](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/okomotono-maru.webp)
外足で強烈にニーグリップしています。両足で挟むことがニーグリップだと思っていると気づけません。
バイクを絞り上げるような強烈なニーグリップのやり方
![バイクを絞り上げるような強烈なニーグリップのやり方](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2021/01/cocoon画像-41-1.jpg)
![オコモト](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/okomotono-maru.webp)
普段ニーグリップしているとき「安定しているなぁ」「車体と人馬一体だなぁ」って感じあります?
![オココ](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/aseruokoko.webp)
ビシっと安定しているかと聞かれたら「こんなもんじゃん?」って感じかな。
そんなときは
![](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2021/01/cocoon画像-40-1.jpg)
この方法を使うと、かかと→ふくらはぎ→太もも→膝の順に下から絞り上げるようなニーグリップの力を感じることができ、足全体を使って強くグリップすることができます。
強烈にグリップしたまま少し走ると、いつもより強く人馬一体感を感じることができるはずです。
ちなみにこの力の入れ方は空手の守りの型、三戦(サンチン)をニーグリップに応用してたものです。
![オコモト](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/syokkunaokomoto.webp)
「応用したもの」というより「あれ?これ三戦じゃん?」と僕が気がついただけなんですけどね・・・呼ッ!!!
ニーグリップができていない人の特徴
![ニーグリップができていない人の特徴](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2020/09/2020-09-29_11h04_39.jpg)
ニーグリップができているか、できていないかはそのライダーの乗車姿勢を見ればわかります。
三戦ニーグリップは「つま先を外側に広げるように力をかける」と説明しましたが、これは親指を軸にしてくるぶしを車体に押し付けるためにのものなのでつま先を外に向けるということではありません。
むしろつま先を外に向けるということは足全体が車体の外を向くということなのでニーグリップできていないということになります。
すなわち、ニーグリップできていないライダーの特徴は
ということです。
あなたの前を走るライダーのつま先があなたから見えたら、後ろ姿なのにつま先が見えていたらそのライダーは確実にニーグリップできていません。
![バイク三郎](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/baikusaburo.webp)
大型乗っている人でも結構いるんだよね。
ニーグリップをライディングに活かす方法
![ニーグリップをライディングに活かす方法](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2020/09/目的地アイコン.png)
ニーグリップの重要性がわかって、三戦ニーグリップを実践して人馬一体感を感じられたとしてもそれをコーナリングや普段の運転に活かすには練習が必要だと思いますよね。
レーサーのようにフルバンクさせるようなコーナリングにニーグリップを活かすにはかなりの才能と練習が必要ですが、誰でも簡単に、ライディングのレベルに関係なくニーグリップを使って現在のライディングレベルを底上げすることができます。
その方法は
ということです。
程度の差はあれど、あなたもわたしも彼もあの子もレーサーもバイクに乗る人であればバイクを傾けるための体重移動をします。そのときに必ず体のどこかでニーグリップをしています。
正しい乗車姿勢で交差点やカーブで曲がるときに少し三戦ニーグリップを意識してみましょう。すると意識がこの記事を読んだせいもあり「グリップ!グリップ」になっているので、いつもよりも敏感に「曲がる流れの中で自分の体のどこが、バイクのどことグリップしているか」ということを読み取ることができます。
その部分を読み取れたら次は「その部分のグリップが強めになるように意識して曲がってみる」ということをしてみましょう。
ニーグリップを意識する前よりも曲がりやすくなっているはずです。
早速明日試してみてください。
![バイクうま太郎](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/baikujyouzutaro.webp)
こんな作業の延長上に「バイクって楽しい!」が待っているよ
![オコモト](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/okomotono-maru.webp)
才能に関わらず、できる範囲で最大限努力してそれぞれのスキルを磨くのが「バイク楽しい」の本質だと思います。
![バイク三郎](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/aserubaikusaburo.webp)
「バイクを一人で起こせない」とかはスタートにも立ててないけどね
ちなみに三戦ニーグリップを100としたときに、太もも、ふくらはぎ、お尻、内くるぶし、腕などの分配先に状況に合わせてどれくらいの割合でグリップを分配するかという作業がコーナリングのニーグリップだと思っています。
ニーグリップの効果を高めるニーグリップパッド
![ニーグリップの効果を高めるニーグリップパッド](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2020/09/growth_flatline.png)
「より大きなグリップができるようにする」あるいは「小さな力でも十分にグリップさせてツーリングの疲れを減らす」という効果を持っているのがニーグリップパッドです。
これをつけるだけでニーグリップはもっと身近に、もっと楽になるので付けていない方はこの機会に付けてみてください。
ハーレースポーツスター、レブル250、カブ。PCXなどニーグリップできないバイクは?
世界で最も売れたバイク界の王様スーパーカブや最近人気のレブル250、ハーレーのバイク、ビッグスクーターなど一部のバイクはニーグリップができないものがあります。
これらはもともと「ニーグリップは必要ない」というシーン(シティユース、アメリカの真っ直ぐな道)をメインに作られているので、多くのオーナーさんはニーグリップを気にすることなく運転しています。
![](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/gaikokujin-150x150.webp)
This is japan
しかし、バイクの運転ができるライダーがこれらのバイクに乗ると「ニーグリップができない!」「不安定!」「運転しづらい!」と感じます。
![オコモト](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/okomotono-maru.webp)
と感じた時点である程度のスキルがあるライダーですよね。多くの方は気づきません。
そういう場合はかかとのヒールグリップを強く意識すると運転しやすくなったりします。
ハーレーはパーツが豊富なのでニーグリップバッド言う「ニーグリップするためのパーツ」が出ています。
レブルやカブであればステーとこのパーツを用意すれば近くのボルトと共締めで付けられそうな雰囲気があります。
![オコモト](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/aseruokomoto.webp)
手元にカブがないので試せませんが・・・カブ買ったら試します。
ビッグスクーターの方はステップ前方に足を踏ん張ると足グリップが効きますが、膝を曲げて足をステップの後ろに起き、シートを挟むようにすると割とニーグリップもできるようになったりします。
PCXなど小型の方はタンデムスップまで足を下げてシートを挟む方も多いですよね。
![バイク次郎](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/baikujiro.webp)
ハーレーにこれがついてたらかなり好感度高いよね
![昔乗ってたの](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/granpa.webp)
多くのハーレー乗りとは路線が違う感じになるの
![バイク乗り](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2022/06/ha-re-nori.webp)
バイクは自由な乗り物だー!!!(両手両足ガバーーーーー!!!!!)
まとめ
![](https://oko-motorcycle.com/wp-content/uploads/2020/09/checklist_flatline.png)
いかがでしたでしょうか。
ニーグリップの説明に託けてバイクとライダーとのグリップについて解説しました。
高速道路や幹線道路など、バイクで走っていてもつまらない道はニーグリップを意識せずにダラダラ文字通りバイクに「乗って」いるだけですが、低速走行時やワインディングを走るときはしっかり意識して安全に楽しくニーグリップを始めとした各種グリップを使っていきましょう。
という記事でした。
この記事があなたのライディングの小さなヒントになれれば嬉しく思います。
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