okoんにちは!okomoto店長のオコモトです!
この記事にたどり着いた方は
という方ではないでしょうか。
先にこの記事の結論を書くと
「バイクはハイビームが原則」とは言うけれど、実際に道路交通法をみてみると
というまぁまぁのレアケースでしかハイビームにはしてはいけないことになっている。
わざわざ「原則」に法改正した人間は
という感じになります。
僕の場合夜間バイクで走行することはほとんどありませんし、するとしても市街地がほとんどなので基本的にロービーム、先行車や対向車がいない場合で、かつ街灯が少なくて視界が悪いときはハイビームで運転をしていました。
あるとき
車の運転手がバイクの運転手を殴って逮捕されました。男は「ハイビームで照らし続けられて頭にきた」と言っているもよう。なお、警察によるとバイクの夜間走行はハイビームが原則とのことです。
的なニュースをテレビで目にしました。
このニュースは僕にとって大きな衝撃でした。
(多分このニュースです。)
少し前にバイクの夜間走行はハイビームが原則になり、対向車や先行車がいるときはロービームにしなければならないという風に法改正されたことはうっすら知っていましたが、このニュースを目にして
先行車がいてもハイビームにしろってこと???そんなん眩しくて危なくてしょうがないじゃん!!!
と戦慄したことを思い出したので深堀りした内容を記事にします。
この記事は
ということについて解説していきます。
バイクの夜間走行はハイビームが原則という根拠
平成29年3月12日(日)の改正道路交通法の施行に併せて、「交通の方法に関する教則」の一部改正が施行されました。
改正前は
対向車とすれ違うときは、前照灯を減光するか、下向きに切り替えなければなりません。ほかの車の直後を通行しているときも同じです。
引用元:https://www.npa.go.jp/pdc/notification/koutuu/kouki/kouki20161101.pdf
という記載でしたが、改正後は
前照灯は、交通量所多い市街地などを通行しているときを除き、上向きにして、歩行者などを少しでも早く発見するようにしましょう。
引用元:https://www.npa.go.jp/pdc/notification/koutuu/kouki/kouki20161101.pdf
という表現に変更されました。
ハイビームにしていないと無灯火違反として違反点数1点、反則金6000円になる可能性もあるそうです。
ちなみにこのときの改正は「準中型」という謎免許が誕生した改正と一緒じゃよ。
原則ハイビームだが、対向車や先行車がいるときはロービームにしなければならない根拠
先述の記載の直後に
ただし、対向車と行き違うときや、ほかの車の直後を通行しているときは、前照灯を減光するか、下向きに切り替えなければなりません。
引用元:https://www.npa.go.jp/pdc/notification/koutuu/kouki/kouki20161101.pdf
と記載されています。
対向車や先行車がいるときにロービームに切り替えないと、先程と同じく無灯火違反として違反点数1点、反則金6000円になる可能性もあるそうです。
バイクは夜間ハイビームが原則の法改正のまとめ
法改正をまとめると
対向車、先行車がいるとき、市街地ではロービーム。それ以外の場面については指定なし。
対向車、先行車がいるとき、市街地ではロービーム。それ以外の場面ではハイビーム。
という感じになります。改正前は「どっちでもいいよ。特に決めてないよ」というものを「ハイビームじゃなきゃダメだよ」としたということですね。
これが「バイクは夜間走行はハイビームが原則」ということになっているようです。
つまり、ニュースで言っていた「警察によるとバイクの夜間走行はハイビームが原則とのことです。」というのはとても伝え方が悪く、「原則ハイビームだから煽り運転にはなりません」や「先行車がいてもハイビームが正しいです。」というニュアンスになってしまっています。
「バイクの夜間走行はハイビームが原則ですが先行車や対向車がいるときは下向きにしなければならないとのことです。」と伝えていれば僕は戦慄しなくて済んだのですが・・・。
実際はバイクでハイビームにする局面なんてほとんどない
日中に行うようなツーリング、山道を走るようなツーリングを夜に行う方はハイビームを意識しなければいけませんが、僕の様に
という方はハイビームにする局面はないと思います。
市街地では街灯や他の車のヘッドライトで明るいですし、そもそもそういう場所ではハイビームにしてはいけませんからね。
日本の立法府は無能なの?ハイビームが原則になった理由
ハイビームは対向車や先行車の運転の邪魔になるだけではなく、トラブルの原因になってしまうものです。
道路交通法に照らし合わせなくても、昔からドライバーやライダーは「対向車、先行車がいたら迷惑になるからロービーム。それらがいなくて周りが暗かったらハイビーム」という使い分けを当たり前に行っていたわけですが、なぜわざわざハイビームを原則にしたのかという疑問を持った人も多いと思います。
理由は単純で「ロービームのときの交通事故が多かったから」です。
その根拠になっているデータが下の引用画像です。横断中の歩行者と車の事故のときに、その車がハイビームだったかロービームだったかの件数をまとめたものなのですが・・・
引用元:https://www.npa.go.jp/pdc/notification/koutuu/kouki/kouki20161101.pdf
夜間走行の事故の内、95.5%がロービームなわけですが、これを見てどう思いますか?
圧倒的にロービームの事故件数が多いじゃないか!ロービームだと危険なんだ!夜間は原則ハイビームで走ろう!!
と思います??
僕は
なんだよこれ・・・何の根拠にもなってねーじゃん・・・まじ?
とドン引きしました。
そもそも、ハイビームで走っている車って圧倒的に少ないんですよ。
「市街地ではない道を対向車のいない状態で車列の先頭にいる」という条件が揃わないとハイビームにしないんです。
ですので事故を起こした車両がハイビームだった場合、そんなまぁまぁのレアケースの状態だったということです。件数が少ないに決まってますよね。
ある瞬間の日本中の車両のヘッドライトを観測できる装置があって、ロービームとハイビームの使用率を知ることができるとします。
そこから「ロービームの使用率は何%、ハイビームの使用率は何%。そのうち事故を起こしているのはロービームで何%、ハイビームで何%」ということがわかればロービームとハイビームのどちらが危険はわかると思います。
上の画像はそんなことは一切無視して「件数」を出しているだけ。こんなもの「ハイローどっちが事故率が高いでしょうか」ということのなんの根拠にもなっていませんよね。
もっと言うと、
です。その差はわずかに0.3%ですよ。これって「事故原因にハイかローは関係ない」って言っているようなものですよ。
バイクは夜間原則ハイビームで走ろう
と言ってる人も、実際にそれを行っている人も無能だと思いますが、このデータを基に法改正を行った人間は
です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「バイクはハイビームが原則!」というとどんなときでもハイビームにしなければならないような印象を持ってしまいますが、実際はハイビームにする機会はかなり少ないです。
というまぁまぁのレアケース以外はずっとロービームでいいです。
ちなみにこれはバイクに限ったことではなく、四輪車も全く同じ内容だよ。
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