okoんにちは!okomoto店長のオコモトです!
この記事にたどり着いた方は
という方ではないでしょうか。クレ556はとても一般的で名前の通った潤滑剤、家庭に1つは置いてあるものなので、
バイク買ったー!早速油指すかー!
と、家にある556を使ってしまう方もいるかもしれません。しかしそれは間違いです。
この記事では、
ということについて解説していきます。
クレ556をバイクに気軽に使ってはいけない理由
バイクのほとんどの場所に使うことができません。
「攻撃性がある」というのは石油系の溶剤が含まれているためで、これが含まれていると各パーツを傷つけて、経年劣化を早めてしまう大きな原因になります。
556がシールチェーンをダメにすると言われる理由
特にシールチェーンに556を使用することはバイク乗りの間ではご法度とされています。
シールチェーンにクレ556を使うと何がどーなるから使ってはいけないの?
シールチェーンは筒であるローラーの中に潤滑用のグリスが封入されています。このグリスが外に漏れない様に蓋をしているのが「シールリング」。クレ556はシールリングに攻撃性があり劣化させてしまいます。劣化したシールリングからグリスが流れてしまい、シールチェーンとしての機能を果たさなくなってしまうのです。
ちなみにノンシールチェーンには使用することができますが、現在流通しているバイクのほとんどのチェーンがシールチェーンです。ノンシールチェーンに使用した場合でも、クレ556は揮発性が高いので頻繁に注油しなければならないというデメリットはあります。
自転車乗りの方はチェーンオイルとしてクレ556を使いたくなるけど・・・
この「バイクチェーンにクレ556」は自転車乗りがバイクに乗り始めたときに起きやすいミスです。というのは556はクレがアナウンスしているように自転車のチェーンオイルとして使用する場合があるためです。
5-56 は自転車のチェーンにもお使いいただけます。すでにグリース等が注油されている新しい自転車の場合は、チェーンの潤滑力が低下してきた際にお使いください。チェーンにスプレーすれば潤滑効果を発揮します。屋外に駐輪されている場合は雨が降った後にもスプレーしていただくことをおすすめします。
引用元:5-56 の疑問や噂に答えます!
ちなみにクレはバイクチェーンへの使用に関しては、
残念ながらバイクのチェーンにはお使いいただけません。バイクのチェーンは自転車のチェーンに比べ高速・高荷重で回転しているため、5-56 の潤滑被膜では耐えられません。
引用元:5-56 の疑問や噂に答えます!
とアナウンスしています。
メーカーはシールリングへの攻撃性じゃなくって油膜切れが早いから非推奨って感じね!
ノンシールチェーンには使用できるという認識でしたがメーカーは非推奨のようです。
チェーンへの注油は556ではなくチェーンオイルで
556をチェーンに使うことは諦めて専用のチェーンオイル・チェーンルブを使用するようにしましょう。バイクのチェーンに使用するオイル・ルブは一般的に、
に分かれます。それぞれにメリット・デメリットはありますが、個人的にはチェーンの見た目をキレイでメンテナンスが楽なウエットタイプ(低粘度:スプレー式)がおすすめです。
使用済みエンジンオイルはチェーンオイルとして使える
どーしても専用品使いたくない!どーにかならんかー!
という方にはエンジンオイル交換で出た使用済みのエンジンオイルをチェーンオイルの代用品として使用するのがおすすめです。
バイクの中でも最も精密なパーツ、エンジンを動かしていたエンジンオイルはとても優秀なオイルです。シールへの攻撃性もないのでエンジンオイルとしての寿命を迎えたとしてもエンジンよりは求められる潤滑レベル(?)が格段に低いチェーンオイルとして十分使用することができます。
筆でペタペタ塗ればOK!チェーンの幅と同じ筆を使うと捗ります!
とはいえ、持続性は短いので頻繁に塗布する必要があります。一般的にチェーンオイルは500kmごと、エンジンオイルは3000kmごとの定期メンテナンスが推奨されているので、「廃オイルがもったいないから今回は筆でペタペタしよー」くらいの感覚がいいかもしれません。
もちろん新品のエンジンオイルでもいいよ。缶で買うと間違いなく余るからそれを少しずつ使ってもいいかもね。
バイク整備にクレ556を使う局面は3つだけ
話がチェーンよりになりすぎたので、バイクのどこにクレ556が使えるのかを解説します。
錆落とし
556は主にバイクに発生してしまったサビ落としに使用します。使い捨てのウエスに556を吹きかけたもので拭いて錆を落としましょう。
ただし、556の錆止め効果はそれほど長続きしないので、錆を落とした部分には定期的に556を指し続けなければいけません。
そこのパーツのためだけに556を使うのは面倒なので、月に一回シリコンスプレーで各部注油を行うときにシリコンスプレーをかけて錆止め対策にしてしまいましょう。シリコンスプレーにはサビを落とす効果はありませんが、サビ止め効果はありますし、メンテナンスのついでに行うので面倒でもありません。
固着したボルト
ピッチ部分に浸透させたいのでネジ頭の横から軽く556を吹きましょう。全く隙間がないように見えますが毛細管現象で入り込んでいってくれます。
吹きかけてから10分くらい経ってから回すと良いです。
接点復活剤の代用として
あなたがもしも古いバイクに乗っている場合は意外な556の使い方をすることになるかもしれません。例えば、
あれ?ヘッドライトのローとハイの切り替えがうまくいくときといかないときがあるな・・・
といううときなどに、スイッチボックスのウインカ-ボタンの隙間から556を3秒程度噴射してやります。
556が接点復活剤の役割をしてくれて、スイッチボックス内で接点が生き返ることによって切り替えがうまくいくようになったりします。
接点復活剤と556の成分はほとんど同じです。
バイクチェーンのサビを556で落としてはいけない?
サビたチェーンはどうすればいいのサビを落としても556でダメージを受けてプラマイゼロ?
チェーンに発生したサビは556を使わずにチェーンクリーナーとブラシを使って落としたほうが良いです。
チェーンのプレート側の錆落とし
チェーンの横側、プレート側はチェーンクリーナーを吹き付けて真鍮ブラシでゴシゴシ磨くとサビは落ちます。リアタイアを浮かせて少しずつサビを落としていきましょう。
チェーンのローラー側の錆落とし
ローラー側はスプロケットと摩擦で削れる部分なのでツーリングに行けばサビが削れて錆落としが完了します。
プレートの上のサビが気になる場合はチェーン清掃のときに使うチェーン用の比較的柔らかいブラシを使ってチェーンクリーナーを使いながらサビを落としましょう。
真鍮ブラシを使うとシールリングを壊してしまうよ!
チェーンをサビさせるのは普段の保管方法に問題があると思います。バイクカバーをすることはもちろん、雨が上がったらカバーを外して湿気を解放してあげてください。
そもそもチェーンメンテナンスの頻度が少ないと思う。サビる前にメンテナンスしてあげよう!
バイクチェーンにクレ556を使ってしまったときの対処方法
バイク初心者の方でこの記事を読んで真っ青になっている方のためにバイクチェーンにクレ556を使ってしまったときの対処方法を載せておきます。
クレ556がシールチェーンに攻撃性があると言っても使った瞬間ドロドロとシールが溶けてグリスが漏れる・・・というものではありません。
もう何年もチェーンメンテには556を使っているわ
という場合は手遅れですし、そもそもそのチェーンはこれをきっかけに交換したほうが良いのですが、
一週間前に556を使ってしまったわ・・・
という場合はチェーンクリーナーでチェーンを洗浄して、チェーン専用のチェーンオイルを塗布すれば被害は最小限になります。恐らくそのチェーンは天寿を全うできるかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
556特化記事にしようとしましたがなんだかチェーンメンテナンスの記事になってしまった感が否めません。
とはいえ、バイク×556で悩む方の多くがチェーン絡みだと思うので結果オーライとします。
バイクにたくさん使えるようなイメージがあるクレ556ですが、使用頻度はとても少ないですよという内容の記事でした。
この記事が少しでもあなたのバイクの健康寿命を延ばす手助けができたのであれば嬉しく思います。
バイクと556の相性の悪さ解説!チェーンは廃エンジンオイルか専用チェーンオイルを!
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