okoんにちは!okomoto店長のオコモトです!
この記事にたどり着いたあなたは、
という方ではないでしょうか。この記事では、
ということについて解説します。この記事を最後まで読めば「バイク×エンジニアブーツのすべて」を知ることができます。
エンジニアブーツとは?
エンジニアブーツとはアメリカ発祥のワークブーツ(安全靴)の一種で、作業者が靴紐をひっかけないようにベルト固定が採用されていたり、物を落としても怪我をしないようにつま先にカップが入っているという工夫がされているレザーブーツ。
エンジニアブーツがバイク乗りに愛されるきっかけになったのは1953年公開、当時の暴走族文化を描いた映画『乱暴者(あばれもの)』。
作中で主人公がバイクに乗るときに履いていたエンジニアブーツによって「バイク×エンジニアブーツ」がアメリカの文化に根付いたとされています。
バイク乗りのあなたが「エンジニアブーツええなぁ」と漠然と思っているのは遡れはアメリカの映画に行き着きます。そしてあなたは今この記事を読んでいる…つまり、この記事があなたとエンジニアブーツの最先端!!
ちょっと言ってる意味がわからない。ちなみに作中で主人公が乗っていたバイクはハーレーじゃなくトライアンフ。トライアンフのクラシックタイプとエンジニアブーツの相性は抜群ってことだね。
エンジニアブーツは乗りにくい?は特徴と歴史を見れば一目瞭然
普段スニーカーを履いている方はシャフト(ふくらはぎ部分)が長く、足首が固定されるエンジニアブーツを見てバイクに乗りにくいのでは…?と言うイメージを持つかもしれません。
乗りやすい/乗りにくいは感覚によるものなのでエンジニアブーツの歴史と現代で最もライディングに最適化されているレーシングブーツの共通点という方向から解説します。
エンジニアブーツは元々ライディングブーツだった
エンジニアブーツを初めて開発したメーカーはアメリカの超有名ブーツブランドであるチペワ。1937年にチペワが乗馬用のライディングブーツとして開発したものを測量技師や伐採業者がワークブーツとして使用したためエンジニアブーツを呼ばれるようになったのです。
つまり、エンジニアブーツは元々乗馬用のブーツ…バイクは鉄馬と呼ばれる乗り物ですのでエンジニアブーツは元々はライディングブーツだったということです。
鞍や馬体にフィットする形、鐙に足が入り込まないようにヒールが付けられ、保湿性・耐水性・耐塵性・耐摩擦性に優れたレザーが採用されたのじゃ。現在でも主にブリティシュスタイルの馬術においてブーツが着用されているのじゃ。
エンジニアブーツと現代のライディングブーツの多くの共通点
エンジニアブーツは現代のライディングシューズのご先祖様ということが判明したので、現代で最もライディングに最適化されているレーシングブーツとの共通点をみていきましょう。
エンジニアブーツ | レーシングブーツ | |
つま先 | カップ入 | カップ+シフトパッド |
素材 | 摩擦に強い牛革か馬革 | 摩擦に強い合成皮革 |
留具 | 紐のかわりにベルトを使う | 靴紐がない |
長さ | ブーツの胴がふくらはぎまである | クルブシまでホールドする (上下の動きを制限せず、足を捻らない外骨格(フレーム)) |
パンツ裾 | ブーツインでひっかからないバタつかない | ブーツインでひっかからないバタつかない |
安全性 | 長いシャフトで足をくじきにくい | 足をくじきにくい |
たくさんの共通点を見つけることができます。
「乗りにくい?」なんて思うスキがないくらい性能も歴史も見事にライディングブーツです。
ちなみにスニーカーで転ぶとくるぶしを削るよ。削れたくるぶしは一生再生しないから歩けなくなるよ。
エンジニアブーツが似合うバイク
とは言え、すべてのバイクにエンジニアブーツがおすすめかというとそんなことはありません。スタイル的に現代のバイクは現代のライディングシューズを履いたほうがしっくりきます。
エンジニアブーツが似合うのは、
という2種類のバイクに特におすすめです。
バイクで使用するエンジニアブーツの選び方
一通りバイクとエンジニアブーツの相性の良さを解説したので、そろそろ具体的な選び方について解説していきます。
サイズ
エンジニアブーツの素材はレザー。レザーブーツ全般に言えることですが、レザーは足に馴染むまで時間がかかるので少しずつ馴染ませて育てていくという考え方が必要になります。初めて履いて歩いたときに少々傷みを感じるくらいがちょうどいいとされています。店頭で試着して購入する際は参考にしてみてください。
試着ができないところにお住まいの方でネット通販で購入しようとしている方はcm表記だけを見ずにEUサイズやUSサイズと照らし合わせながらサイズ感を選ぶのがおすすめです。
変換表を載せておくので参考にしてみてください。
素材
エンジニアブーツの素材はオイルドレザー・スムースレザー・スウェード・ヌバッグなどがありますが、スウェードとヌバッグは日光や油汚れに弱く、起毛させているため排気ガスなどで汚れやすいので長く愛用したいのであれば避けたほうが無難。
特にスウェードはやめたほうがいいかも。
ショート丈/ロング丈
エンジニアブーツにはシャフトが短いショート丈とシャフトが長いロング丈があります。
ロング丈の方が保護範囲が長いので安全性が高いと言えますが、ツーリング先で歩くことが多い方は歩きやすいショート丈を選ぶのも良い選択です。
おれはバイクの横で黄昏るのが好きだからロングだな。
あたしは観光地で全力疾走するからショートね!
ブランド
エンジニアブーツ選びで迷うのがブランドです。「ブーツブランドのブーツ」を選ぶか「バイクブランドのブーツ」を選ぶかの判断は最初からしておいた方が良いです。
ブーツブランドのエンジニアブーツには、
バイクブーツブランドのエンジニアブーツには、
というメリット・デメリットがあります。
安いバイク用のブーツを履いていたらバイク仲間に馬鹿にされないか不安…
「ウエスコも良かったんだけど、バイク用が運転しやすそうだったから試しに買ってみた」とか言ってればOK!バイク乗りならではの言い訳!?
そもそもそんな心配が必要な連中は仲間ではないんじゃよ。
ブーツブランドで選ぶおすすめエンジニアブーツ
ブランド力のあるブーツブランドのエンジニアブーツをいくつか紹介していきます。シフトパッドはついていないのでブーツを大事にしたい方は別途シフトパッドの使用推奨。
レッドウィング
1905年、アメリカンミネソタ州で創業し、日本ではアイリッシュセッターが特に人気ですがもともとはワークブーツが評価されて大きな会社になりました。アメリカの自社工場で作っているのでmade in USA。
日本で最も知名度のあるブランドなので対応できるショップが多く、メンテナンスや修理に困らないのも大きな特徴と言えます。
チペワ
最初にエンジニアブーツを作ったと言われているブランドなのでエンジニアブーツが特におすすめ。made in USAを貫いています。革は厚いですが柔らかく、すぐに足に馴染んでくれます。
日本での人気も高く、取扱店が多いのも大きな特徴。
ウエスコ
アメリカの企業。アメリカでは最高級のワークブーツを作るブランドとして有名。高品質な革をアッパーにもソールにも使用し、職人によるステッチダウン製法で作られるブーツは世界中から高い評価を受けています。アメカジを極めるならマストアイテムと言っていいです。
ホワイツ
18世紀の南北戦争以前から存在するブーツカンパニーの老舗。土踏まずからかかとにかけてアーチを描いているのが特徴で、長時間のライディングでも疲れにくくなっています。
ロンウルフ
東洋エンタープライズのワークウエアブランド「シュガーケーン」の中のブーツブランドロンウルフ。東洋エンタープライズはもともと日本の米軍基地を相手に商売をしてきたので、スタイルもノウハウもアメリカ仕込。もっとも伝統的なグッドイヤーウェル製法で、日本人に合わせた足型で日本人向けのブーツを作っています。生産も日本。スカジャン(テーラー東洋)とかも有名。
バイク用で選ぶおすすめエンジニアブーツ
僕はこちらの方が専門なので現在手に入るバイク用のエンジニアブーツをほとんどすべて紹介します。
どんな趣味にも、
(あのブランドの道具使ってるんだー)
(なんだあのブランド?聞いたことないし安っぽいな。Amazon中華か?)
というものがありますが、この記事で紹介するものは前者のブランドなので安心して使用することができます。
デイトナ(ヘンリービギンズ)エンジニアブーツ HBS-004
- ミドル丈のエンジニアタイプ
- 牛革
- シフトパッド内蔵
- 滑り止め加工
- サイドジップタイプ
- くるぶしパッド
- ファスナーカバー
いつも履いているサイズより大きめ買いましたが配達されたブーツを履いてみると くるぶし部分が細すぎて入らず。汗をカキカキ何度かトライしてやっと足が入ったが、つま先あたって痛い。普通バイクブーツのサイズは大きめなのになあ…。
引用元:amazon
実際1年着用してみましたが問題なく今も使えています。一度教習所の壁に激突し足も強打しましたが骨折等ありませんでした。守ってくれたんですね。
引用元:amazon
普段の革靴は27センチで今回27センチか28センチで悩みましたが、結果28センチにして良かったです。
引用元:amazon
デイトナは1972年大阪市で誕生したバイク用パーツ・用品の開発・販売を行う国内最大級のバイク用品メーカー。バイクに関するすべてのパーツを取り扱うと言ってもよいような膨大な取り扱いがあり、海外ブランドを国内に流通させる窓口にもなっています。創立当初は安倍商事株式会社でしたが2年後の1974年にはブランド名としてデイトナを使用し始めま、1980年に「DAYTONA(デイトナ)」に改めました。
社名の由来はアメリカフロリダ州デイトナビーチで行われる世界最大級のバイクのお祭り「デイトナウィーク」にちなんでいます。
デイトナウェア・バッグブランドとして2006年に立ち上げられたのが「ヘンリービギンズ」。立ち上げと同時にバイクウェアのリリースを開始しました。
特にバッグ類は秀逸、その中でもレッグバッグは定番になっています。
【デグナー】シフトガード付レザーZIPエンジニアブーツ/LEATHER ZIP BOOTS WITH SHIFT GUARD [HS-B9]
- レザー
- エンジニアブーツ
- シフトガード
- サイドジッパー
- つま先15mmかかと45mm仕様
作りがしっかりしていて、足の甲の部分はギアチェンジしても凹んだりする事なくしっかりと力を伝えてくれます。
引用元:amazon
何よりもデザインが格好良いし、靴底が少し厚めなのでちょっと背が高くなった気がして、このブーツを履くためにジッパーを上げる時にいつもテンションが上がってます。
引用元:amazon
つまさきの黒茶色のとこが 履いてるとハクリしてくるのが アカンヤン
引用元:amazon
【デグナー】レディースシフトガード付レザーZIPエンジニアブーツ/LEATHER ZIP BOOTS WITH SHIFT GUARD [HS-B10]
- レザー
- エンジニアブーツ
- シフトガード
- サイドジッパー
- つま先15mmかかと30mmの厚底仕様
- 疲れにくいゴムソール
デグナーは京都で創業した日本のメーカー。
デグナーとは鈴鹿サーキットの第8、第9コーナーで構成させるテクニカルなデグナーカーブに由来しています。鈴鹿サーキットができたてほやほやのときにデグナーさんがここで転倒したことに由来します。1987年にレーシングスーツメーカーとして京都で創業しました。
レーシングスーツ作りのノウハウを生かして、各種バイク用品をライダーに供給し続けています。
比較的安価ですが作りがしっかりしています。
派手さはないのでバイク初心者やベテランにも人気があり、元々はレーシングスーツメーカーですがレースのイメージはなく、革のサイドバッグなどをみると真逆の路線では?とさえ思います。
正直デグナーカーブのことは知っていましたが、まさかデグナーの名前の由来になっているとは思いませんでした。社名と製品が結びつかないブランド第一位です。
ツーリング用のバッグなどは実用的でとてもいいと思います。
デグナーはエンジン熱を遮熱できないデニムやメッシュパンツのすべてにヒートガードをつけています。こういうことろに気がつくメーカーは意外と少ないんです。デグナーは本当ライダー目線でアイデア商品を作ってくれます。
南海部品 エンジニアブーツ NTB-43
- エンジニアブーツをリファイン
- 人工皮革
- シフトパッドやヒール部には牛革
南海部品・NANKAIは大阪府北区に本拠地を置く1951年創業の日本のバイク用品メーカー。全国に11店舗を構え、バイク用品の販売や輸出入を行っています。
ワイルドウィング エンジニアブーツ イーグル
- ソールの厚さ・カラー・パンチングなど選択可能
バイク用のブーツは普通のスニーカーとは全然違います!グリップ感が違うので乗ってても滑らないから安心感、安定感が違います!そして空冷特有の熱さが夏でも7〜8割減!足首を守るだけのつもりでしたが、乗ってて熱く無いので楽です!
引用元:amazon
ワイルドウィングとは2011年創業の株式会社ウィングローブのバイクブーツブランド。
創業者の藤林 勝士さんはレースの地方選で4度のチャンピオン、国内最高峰のモーターサイクル・ロードレース全日本SBKにも参戦経験をもつ超一流のレーサー。
レース引退後に靴メーカーで靴作りを学び、独立後は主に婦人靴を中心にアパレルメーカーなどのOEM生産をしていましたが「自分自身が履きたいライディングブーツ」を作るために2014年、バイク専用ブーツブランド「ワイルドウィング」を自社ブランドとして立ち上げました。
レディースのみ!女性専用のエンジニアブーツ ロッソスタイルラボ ROB-202
- ROB-201のハイソールブーツ
- 防水
- シフトプロテクト
- かかと4.2cm/つま先2.5cm
編み上げは靴紐に危険を感じ 使用する気になれませんでした。
シフトペダルと重さについての懸念がコメントで書かれていましたので検証も兼ねての購入です。
結果から申しますとペダルは慣れれば問題無し、重さはファスナーによる締め付けで一体感がありそこまで気にはなりませんでした。
引用元:amazon
つまさきツンツンでやっとだったのですが、こちらのブーツで乗ったところ土踏まずあたりまで着くようになりました!
引用元:amazon
足つきは良くなります。他レビューにもあったように、厚底でブレーキの感覚が鈍くなるるので、急ブレーキにならないように注意が必要ですな。
引用元:amazon
レディースのバイク用品と言えば、「とりあえず筆記体」「とりあえずピンストライプ」「とりあえず天使の羽」というようないかにもマーケティング不足な製品しかありません。
天使の羽とかマジで縁起でもねーだろって思うわ…
ロッソスタイルラボはそんなバイクアパレル界に珍しい「ちゃんと女性らしいアパレル」を供給してくれるレディース専門のバイクアパレルブランド。徹底したレディースパターンの開発や安全性、快適性、デザインを追求しています。
エンジニアブーツの手入れ方法
レザーのエンジニアブーツの手入れ方法を簡単に解説します。
お湯拭き
表面が軽く汚れたときは39℃のお湯で固く絞ったウェスで拭くだけで結構汚れが落ちます。ツーリングから帰るたびに行うと汚れの蓄積を防くことができます。39度は牛の平熱。
レザークリーナー
レザー大好きアメリカで売上1位!
お湯拭きでも落ちない汚れにはレザークリーナーを使うのがおすすめです。軽くブラッシングしたあとにレザークリーナーをつけ、陰干しするだけでレザーをキレイに保つことができます。
保湿効果のあるものを選べばオイルを塗る必要もないので便利です。
縫い目に入ったクリーナーやオイルはブラシで除去しておくと良いです。
スプレータイプのレザーオイル
(レザーは濡れたいたほうがオイルが染み込みやすいので)お湯拭きをしたあとや、保湿性が失われていたらレザーオイルで潤いを補ってあげましょう。ただし油分のつけすぎはカビや汚れを招くので、塗布後は余分な油分を拭き上げることを忘れずに。
ファスナーを閉めて直立させて保管する
高さのあるエンジニアブーツは形が崩れないようにファスナーなどを閉め、直立させた状態で保管します。新聞紙や厚紙を丸めて入れておくと湿気防止と型崩れ防止になります。
臭いが気になるときはグランズレメディ
エンジニアブーツ・・・というかこの世のすべての靴に対して有効な方法を解説します。
靴の内装の臭いの原因は、モラクセラ菌という雑菌のフンが原因です。通気性の悪い靴の中で汗をかくことでモラクセラ菌が繁殖し、皮脂などを餌にして増殖します。
靴の臭い問題を解決するには10円玉を入れたり、消臭剤をかけたりなど様々な方法がありますが、最も効果的な方法はグランズレメディと言う粉を使うことです。
グランズレメディを継続して使用すると、足自体の臭いもなくなります。
ちなみに強いストレス環境にいると足が臭くなります。これはストレスによって足に汗をかきやすくなるからです。足が臭いことで更にストレスを感じる悪循環が起きますが、グランズレメディはこれを断ち切ってくれます。
使い方は簡単で、靴を履く度(脱ぐ度でもOK)に小さじ1杯の粉を入れるだけ、つま先の方に粉が行くようにつま先をとんとんしてあげましょう。粉が入った状態で靴を履いて過ごすだけです。普段履いている靴に5日も使えば足と靴が完全に無臭になります。
最初は足の皮が剥けてびっくりしますが、これで永遠に足の臭い問題から解決されます。
エンジニアブーツに関わらず、使用している靴すべてにグランズレメディを使用することを超おすすめします。
靴を脱ぐと靴下に粉がついてきます。靴を脱ぐタイミングがあるおでかけの際はグランズレメディを入れていない靴ででかけてください。居酒屋のお座敷に白い足跡ができます・・・
まとめ
いかがでしたでしょうか。
エンジニアブーツがバイクに適している理由、ブーツブランドとバイク用ブランドという方向からの選び方などエンジニアブーツに関して網羅的に解説しました。
チペワのエンジニアブーツを履いてインディアンのバイクに乗っていたら「どっちも最初に作ったメーカー」ということでかなりキマリますね。バイク用ブランドのもので快適にツーリングするのもとても良い選択だと思います。
アメリカンバイクと呼ばれるスタイルを最初に作った元祖はインディアンじゃぞい
バイクのフットウェアはバイクとライダーの大事な接点の1つ。操作性にも大きく関与するので慎重に選べばあなたのバイクライフを大きく向上させてくれるものになるでしょう。この記事が少しでもそのお手伝いができたのであれば嬉しく思います。
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