okoんにちは!okomoto店長のオコモトです!
この記事にたどり着いた方は、
という方ではないでしょうか。中には、
厳罰化されたあおり運転の加害者にならないように車間距離のギリギリを知っておきたいぜ!
という方もいらっしゃるかもしれません。適切な車間距離は取り締まりを受けないだけではなく、
というたくさんのメリットがあります。
この記事では、
ということについて解説します。この記事にたどり着いたこともなにかの縁です。この際車間距離について多くのことを知って頂ければと思います。
バイクと4輪車でも制動距離に差はほとんどないので、バイク乗りの方もぜひ読んでくださいね!
法律上の車間距離とは?
- Q車間距離を決める法律はなんですか?
- A
道路交通法第26条です。違反すると車間距離保持義務違反になります。
車間距離は道路交通法第26条で、
その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。
引用元:道路交通法第26条
と定められていますが、具体的な数字で「○m以上の距離を保たなければならない」などということは決められていません。現認やドライブレコーダーの映像から警察官が「追突するのを避けることができるため必要な距離ではない」と判断した場合に取り締まりを受けるものです。
車間距離保持義務違反
車間距離保持義務違反の違反点数や反則金は下記の通りです。
一般道での違反点数や反則金
車間距離不保持違反 | 反則金 | 違反点数 |
大型車 | 7,000円 | 1点 |
普通車 | 6,000円 | 1点 |
二輪車 | 6,000円 | 1点 |
原付 | 5,000円 | 1点 |
高速道路での違反点数や反則金
高速自動車国道等車間距離不保持違反 | 反則金 | 違反点数 |
大型車 | 12,000円 | 2点 |
普通車 | 9,000円 | 2点 |
二輪車 | 7,000円 | 2点 |
大した違反じゃねーな!車間距離なんて気にしなくていいぜ!
ところがどっこい!!
車間距離義務違反は妨害運転罪の典型例の1つ
あおり運転を取り締まるために2020年6月30日に妨害運転罪が創設さました。車間距離不保持を他の車両の通行を妨げる目的で行われたと判断された場合、
行為 | 罰則 | 行政処分 |
通行妨害目的で交通の危険の おそれのある方法により 一定の違反をした場合 | 3年以下の懲役 又は 50万円以下の罰金 | 違反点数25点→免許取消し(欠格期間2年) |
上の行為に加え 著しい危険(高速での停車等)を 生じさせた場合 | 5年以下の懲役 又は 100万円以下の罰金 | 違反点数35点→免許取消し(欠格期間3年) |
という重い罪に問われます。
しっかり車間距離を空けて走るんだぜ・・・
適切な車間距離は停止距離が根拠になっている
- Q適切な車間距離はどれくらいですか?
- A
一般的には空走距離と制動距離を合わせた停止距離とされています。
停止距離とは危険などを察知してから実際に車両が停止するまでの距離なので、走行中に前を走る車両が急ブレーキをかけても追突せずにとまれるため「停止距離≒車間距離」とされることがほとんどです。
停止距離は
と、
を合わせた距離になります。
空走距離は速度に比例し、制動距離は速度の2乗に比例します。各速度の停止距離の目安は下記のグラフの通りです。
前を走る車が急ブレーキを踏んでも安全に止まれる距離ってことね!
実際はそういうわけでもないんですが・・・詳しくは記事後半で解説します。
一般道の適切な車間距離の目安は-15m
- Q一般道での適切な車間距離はどれくらいですか?
- A
走行速度-15mです。白線を利用して距離を測ることができます。
60km/h未満で走っているときは、その速度の数字から15を引いた数字のm数が適切な車間距離になると言われています。
教習所で教えられる方法の1つで、試験問題になることもあります。
例えば、40km/hで走っているときの停止距離は20mだから「40(走行速度)-15(m)」=25mの車間距離をあけていれば十分安全って感じだね。
この方法と停止距離を比較すると下記のグラフの通りになります。
停止距離をわずかに上回っていていい感じね!この目安なら安心して走れそう!20km/hで走るのは渋滞中くらいだからそこは目をつぶるわ!
白線の間隔で距離を測る方法
一般道の場合は白線5m、白線の間隔5mなので1スパン10mで距離を算出して目安にすることができます。
高速道路の適切な車間距離の目安は12mの白線を参考に「速度m」
- Q高速道路での適切な車間距離はどれくらいですか?
- A
走行速度mです。白線8mと間隔12mを利用して距離を測ることができます。
60km/h以上で走っているときは、その速度の数字はそのままで、単位をmにしたものが適切な車間距離になると言われています。
こちらも教習所で教えられる方法の1つで、試験問題になることもあります。
例えば、100km/hで走っているときは100mの車間距離をとればOK!
この方法と停止距離を比較すると下記のグラフの通りになります。
停止距離の方が長くなったり短くなったりアベコベ感がいなめないわね。
制動距離は速度の2乗に比例するのでこうなっちゃいます。あくまでも「覚えやすさ」を優先した方法ですね。
12mの白線の間隔で距離を測る方法
高速道路の場合は設置されている距離ポストを確認する他、白線8m、白線の間隔12mなので1スパン20mで距離を算出して目安にすることができます。
正直、停止距離を根拠にすると車間距離は長すぎる
- Qでも、一般的に推奨されている車間距離で走っている車両なんてほとんどいないですよね?
- A
ほとんどいません。
ここまで解説した一般的に推奨されている車間距離で公道を走ると、
誰もそんな車間距離で走ってねぇ
と感じると思います。正直、60km/h走行時に45mや100km/h走行時に100mの車間距離を空ける人は稀ですし、それくらいの間隔が空いていると割り込み、追い越しのオンパレードでかえって危険です。最悪の場合後続車に煽られて交通トラブルに・・・ということもあると思います。
現実の車間距離はもっともっと短いです。
一般的に推奨されている車間距離は先行車が0距離で停車してときを想定している
なぜ推奨されている車間距離と現実車間距離に大きな乖離があるのかというと、推奨されている車間距離は停止距離を根拠にしているからです。これは前を走る車両が0距離で停車した場合を想定して設定されています。
現実には先行車が0距離で止まるという局面はほとんどありえません。
地中から突然戦鎚の巨人が現れるか、居眠り運転の先行車が渋滞の列に突っ込むくらいしか思いつかない。
前を見て運転していれば事前に渋滞には気づけるしね。意識がある状態で運転していれば先行車につられて渋滞の列に突っ込むことはないよね・・・
実際には危険を察知した先行車は空走距離を走り、制動距離を走ってから停止します。極端な話、先行車がブレーキをかけてブレーキランプが光った瞬間から自車(あなた)の空走距離が終わるまでの間に追突しない車間距離を空けていれば問題ないはずです。さらに極端に言えば、空走距離分の車間距離を空けていれば理論上追突することはないはずです。
停止距離よりも空走距離の方が現実の車間距離に近い
速度 | 空走距離 |
20km/h | 6m |
30km/h | 9m |
40km/h | 11m |
50km/h | 14m |
60km/h | 17m |
70km/h | 19m |
80km/h | 22m |
90km/h | 25m |
100km/h | 28m |
上の表は速度ごとの空走距離を並べたものですが、公道を運転したことがある方であれば、少なくとも「一般的に推奨されている車間距離」よりは、
正直これくらいの車間距離で走ることもあるよね。ちょっと短い気はするけど・・・
という感覚だと思います。
これは無意識の内に「これくらいの車間距離なら前の車が急ブレーキしても止まれる」と判断しているからだと思います。
もちろん車両のブレーキ性能や運転手のテクニック、反応速度などで空走距離は変わってきますし、この距離だと、まばたきもせずに先行車のブレーキランプを凝視しなければならないので適切な車間距離とは言えません。あくまでも最低ギリギリ(アウト気味)の車間距離ということです。
空走距離を車間距離にするのは短すぎだと思うけど、確かに前を走る車が突然0km/hになるなんてことないもんね・・・。
空走距離に注目して改めて一般的に推奨されている車間距離をみてみると現実との乖離がよくわかります。
100km/hのときは28mがギリギリラインなのに100mも空けろって・・・かなり無理があると思うわ。公道でこんな車間距離を取っていない人がほとんどなのも納得かも。
2秒ルールの車間距離がおすすめ
- Q停止距離が根拠にならないならどうやって車間距離を決めればいいですか?
- A
警視庁お墨付きの2秒ルールがおすすめです。
適切な車間距離の目安としてより現実的でおすすめなのが前を走る車と2秒間の間隔を空けることです。やり方はとても簡単で、
というだけです。4秒くらいになると後続車に煽られたり、割り込みをされる可能性が増えるのでなるべく2秒に寄せた方が良いです。
白線と白線の間隔で距離を測る方法には、
というデメリットがありました。
高速道路で白線を5スパン数えるなんて無理だもんね・・・
2秒を目安にする方法は、
という大きなメリットがあります。法律で決められているものではありませんが、警視庁がHPでアナウンスしているので万が一車間距離不保持違反の疑いをかけられたときにドライブレコーダーの映像と警視庁のHPを警察官に見せれば無実を証明できる可能性が高いと思います。
警視庁さんのアナウンスに従って2秒の間隔を空けていたんですが!その点はいかがでしょうか!
と、根拠をもって反論することができます。ちなみにJAFも2秒ルールを推奨しています。
「停止距離」を基準として「車間時間」の秒数を考えると、一般道では2秒以上、高速道路では3秒以上というのがひとつの目安になりそうです。
引用元:JAF
2秒ルールと停止距離を比較すると下記のグラフの通りになります。
すべての速度で空走距離の倍の車間距離が取れているので適切な車間距離と考えて問題ないと思います。
ちなみに「停止距離」「一般的に推奨されている車間距離」「2秒間に進む距離」をならべてみると・・・
警視庁お墨付きの2秒ルールは60km/hを超えると教習所で教えられた距離の半分くらいになるのね・・・。今まで覚えた全部デタラメだったら面白い状態ね・・・。
とはいえ、現在教習所に通っている方は教習所で教えられた解答をするようにしてください。教習所ではそれが正解ですから。
ここまでは走行中の車間距離について解説していきましたが、少しだけ「停車中の車間距離」についても言及しておきます。
信号待ちの車間距離、法律、適切な距離や目安は?
信号待ちの車間距離、法律、適切な距離や目安について簡単に解説します。
信号待ちの車間距離の法律はない
- Q信号待ちの車間距離は法律で決まっていますか?
- A
決まっていませんし、道路交通法第26条も適用されないはずです。
走行中の車間距離と同じく、道路交通法には「停車中は○mの車間距離を空けること」などという条文は存在しません。先述の道路交通法第26条は走行中の車両に対しての法律なので、追突する可能性のない完全に停車している車両を取り締まるものではありません。
信号待ちの車間距離の目安は3m
- Q信号待ちの車間距離はどれくらい空けるのが良いですか?
- A
周囲の状況次第ですが3m程度がおすすめです。
信号待ちは車間距離を詰める方が多いですが、理想的には車1台分(5m)程度空けるのが良いです。車間距離を空けることで、
というメリットがあります。
ただし、都市部など交通量が多い地域では、
といったデメリットがあるので、現実的には前の車両のナンバープレートが見える程度(3m程度)の車間距離が良いとされています。
ちなみに教習所では「ナンバープレートが見える(3m)」「リアタイヤがすべて見える(4m)」「車1台分(5m)」などさまざまな教え方があります。これは地域性が関係しているのかもしれませんね。
自車が少し前進すれば後ろの車が合流できる・・・などという局面ではもっと詰める必要もあります。基本は3mで周囲の状況に合わせて臨機応変に!
渋滞中の車間距離、法律、適切な距離や目安は?
渋滞中の車間距離、法律、適切な距離や目安について簡単に解説します。
渋滞中の車間距離の法律は?
- Q信号待ちの車間距離は法律で決まっていますか?
- A
決まっていませが、少しでも動いていれば道路交通法第26条も適用されるはずです。
極低速走行をしている渋滞中であれば車両は動いているので道路交通法第26条を根拠に取り締まりを受ける可能性はありますが、数センチレベルの悪質な車間距離ではない限りその可能性はとても低いと思います。
渋滞中の車間距離の目安は3~5m
- Q信号待ちの車間距離はどれくらい空けるのが良いですか?
- A
停止状態は3m、動いているなら5mがおすすめです。
完全に停止している状態であれば信号待ちと同じ理由で3m程度が良いです。極低速で少しずつ動いているような局面であれば追突を防ぐ意味で「リアタイヤがすべて見える(4m)」「車1台分(5m)」程度空けておくと安心して走ることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
交通事故、トラブルの多くを防いでくれる車間距離について解説しました。特に大事な部分をピックアップすると、
という感じになります。
この記事があなたのドライブ、ツーリングを少しでも楽に、楽しく安全になるお手伝いができたのであれば嬉しく思います。
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