okoんにちは!okomoto店長のオコモトです!
この記事にたどり着いた方は
という方ではないでしょうか?
一度バイクの免許を取ってしまえばAT、MTは気にしないものなのですが最初は気になりますよね。この記事ではATとMTはに関して少しだけ詳しく解説していきます。
この記事を読めば
ということがわかります。
この記事を通して僕があなたに伝えたいことは
という3点だけだったりします。
3つだけの割には長い記事ね・・・
しっかり伝えようとしたら長くなってしまいました。伝われ!この思い!
ATバイクとMTバイクの仕組みの違い
ATとMTの違いを説明していきます。
簡単に言うとATとMTの違いは「トランスミッションが自動か手動か」ということです。
トランスミッションとは?
トランスミッションとは、エンジンの力を駆動輪(バイクの場合は後輪)に伝える装置のことで「変速機」とも呼ばれます。
ATとは?
ATとはオートマチック・トランスミッション(Automatic Transmission)の略。「AT(エーティー)」「オートマ」などと呼ばれています。
変速機能が【自動遠心クラッチ】と【無段変速装置(CVT)】で自動化されているのでアクセルをひねるだけで前進することができます。
これならアタシでも運転できそう!
MTとは?
MTとはマニュアル・トランスミッション(Manual Transmission)の略。MTバイクのことを「ミッション車」「マニュアル車」と読んだりします。こちらはなぜか「エムティー」と呼ばれることは少ない。
変速機能は自動化されていないのでライダーは自分でクラッチレバーを握ってクラッチを切り、左足でギアチェンジをして(つまり手動で)速度や状況に合わせたギアを選択し続けながらバイクを走らせる必要があります。
ちゃんと変速しないとエンストしたり前に進まなくなるよ
これは私には難しそうね・・・・
ATバイクとMTバイクの操作の違い
MTバイクは左手でクラッチレバーを握ったり離したりして左足でシフトペダルを操作してシフトチェンジする「クラッチ操作」を行い、右足でリアブレーキの操作を行います。
右手 | フロントブレーキ |
左手 | クラッチレバー |
右足 | リアブレーキ |
左足 | シフトペダル |
今は難しく感じるかもしれませんが、慣れればなんてことはありません。むしろ楽しい操作ですよ。
多くのATバイク、特にスクータータイプのバイクは左手でリアブレーキ操作を行い、右足と左足はなんの操作もしません。
ATバイクの場合のレバー類やブレーキ操作は自転車と同じになります。
右手 | フロントブレーキ(前後連動ブレーキ) |
左手 | リアブレーキ |
右足 | なし |
左足 | なし |
自転車と同じなら混乱せずに済みそうね!
※ビッグスクーターのホンダフュージョンやスクータータイプではないATバイクは右足にフットブレーキがあったりします。
ATバイクとMTバイクの運転したときの感覚の違い
MTバイクの場合は両足の間にあるタンクを膝(スポーツランのときは肘や腕でも)で挟む「ニーグリップ」を行ってバイクに繊細な入力をしてバイクを操作します。
ニーグリップができない
ATバイク(スクータータイプ)の場合はタンクがないのでニーグリップができなません。その代わり、ステップボード(足を置いておく場所)に足を踏ん張って操作したりします。
ニーグリップしてくれないときれいに曲がれないよ
小回りが効かない
また250cc以上のスクータータイプのATバイクはホイールベース(前後の後輪の軸を結んだ距離)が長い(=車体が長い)ので小回りが効きにくいという特徴もあります。
小回りが効かないということは狭い駐車場での取り回しも難しくなるということです。
僕は狭い駐車場でもへっちゃら。
バンク角が少ない
車高が低く、バンク角(バイクを傾けられる角度)が少ないので楽しんでコーナリングをするとすぐに車体が地面に接地してしまいます。
僕はバンク角が深いよ。キミには乗りこなせないよ
(・・・)
路面の凸凹を拾いやすい
小さいタイヤを履いているので路面の凸凹を敏感に拾ってしまうので荒れた路面を走行する場合はMTバイクよりも注意が必要です。
積極的にギアを選べない
バイクに乗っていると、速度に合わせたギアで走るだけではなく
- 加速したいから1つギアを下げよう
- 見通しが悪いから1つギアを下げよう
- コーナーの立ち上がりに備えて1つギアを下げよう
- 低燃費走行をしたいから1つギアを上げよう」
というように周囲の状況、安全面に応じて積極的にギアを変更し、自分の意思をバイクに反映させていく作業を行います。
これがバイク操作の楽しさの1つでもあるのですが、それができないので「運転がつまらない」「ATは(意思を反映できないから)怖い」と感じるバイク乗りが多いです。
自分の意思をバイクに伝えて反映させていく作業が楽しいし安全に走るコツですよ
指示が悪かったら意味ないけどな
(・・・)
ATバイク免許の種類
AT限定のバイク免許は3種類あります。
AT小型限定普通自動二輪免許 | ~125cc |
AT限定普通自動二輪免許 | ~400cc |
AT限定大型二輪免許 | 無制限 |
バイクの免許はエンジンに吸い込むことができる容量である「排気量」によって免許区分が変わります。
排気量が大きくなればなるほど運転できるバイクの排気量が増えていきます。
ちなみにAT免許でMTバイクを運転することはできませんが所持しているMT免許の許す範囲の排気量であればATバイクを運転することはできます。
AT限定大型二輪免許で125ccMTバイクは運転できないってなんだかなって感じね
操作方法が全く違うのでATしか乗ったことがない人は知識なしではMTバイクを1m前進させることもできません。
バイクAT免許を取るべき人
趣味としてではなく日常の足としてバイクを使いたい方は運転が楽なAT限定免許を取得するべきです。
日常の足であれば車体が小さく、燃費も良く、任意保険料も安く、原付きのように法定速度30km/hや二段階右折などがない125ccのスクータータイプがもっとも良い選択です。
125ccのスクーターのためにAT小型限定普通自動二輪免許を取得することは非常に理にかなっています。
スクーターには大型の積載スペース(メットイン)がついているので通勤通学買い物に大活躍してくれます。特にビッグスクーターの積載能力は全バイクの中でも群を抜いて高いです。
125ccのスクーターは街乗り最速です。
最速は大型バイクじゃないの?
大きい車体では小回りが効かないのでむしろ遅いです。HAHAHA!
(サーキットでは負けないもん)
(タイトな峠では負けないもん)
バイクAT免許を取ってはいけない人
趣味としてバイクに乗る場合はAT免許をとるべきではありません。
バイク趣味の最も核になるものは「バイクを操作する楽しさ」です。そうでなければわざわざ危険を伴うバイクに乗らずに車に乗ればいいのです。
先述の「ATとMTの運転したときの感覚の違い」で説明した通り、ATバイクだと「バイクを操作する楽しさ」に対してネガティブに働く要素がとても多いです。
MT免許とAT限定免許では免許取得後に乗ることができる車種の差が多すぎます。MT免許であれば数百種類のバイクを選ぶことができますが、AT限定免許では数種類か良くても十数種類の車種しか選ぶことができないでしょう。
免許取得費用や教習時間に大きな差はないので「ビッグスクーターに乗りたい!」と考えている方でも絶対にMT免許を取得するべきです。MT免許を取得してビッグスクーターに乗ればいいのです。
あなたの人生とバイクライフは今後長く続いていきます。ビッグスクーターから乗り換えるときに次の候補が数種類だったら寂しくありませんか?
教習費用例 | 技能教習時間 | |
AT限定普通自動二輪 | 140,000円 | 15時間 |
普通自動二輪(MT) | 160,000円 | 19時間 |
実際僕も多くの友人がAT限定免許を取ろうとするのを阻止してきました。友人たちはビッグスクーターの次はMT免許バイクに乗っていました。
子供の頃にウーハーやストロボ、ネオン管を積んだビッグスクーターに乗っていた僕が言うのだから信じてください。
バイクを趣味にするのであればMT免許を取りましょう。
ビッグスクーターでツーリングをしている方も大勢いますが、彼らは「MTバイクも運転してきてからのビッグスクーター」です。「一回まったりビッグスクーターでも乗るかー」的な感じです。
AT限定の普通・大型二輪免許を所持しているライダーは全体の1%以下だっていうからそりゃ彼らのほとんどがMT免許持ってるってことだもんね・・・
逆に小型限定だとMTとATの割合は3:7で圧倒的にAT限定が多いです。
MT免許やMT免許バイクは不安?
「クラッチ操作が不安」という理由でAT免許を選択してはいけません。
MTバイクのクラッチ操作は絶対に慣れます。クラッチが重くてもコツを掴めば必ず慣れます。
バイクの運転に関していえばむしろATバイクの方が難しいです。バイクに慣れている人であればあるほど「ATの運転は難しい」といいます。
僕が大型二輪免許を取得するために教習所に通っていたときに「ATバイクを運転する時間」がありました。
そのとき教官さんは
今日はビッグスクーターを運転してもらいます。
え~みなさんも嫌だと思いますが、僕はね、もっと嫌です。
度々あるこの時限のたびに大きな重いスクーターを引っ張り出して、曲がらない車体でスラロームをしたり安定しない車体でクランクを通らなければいけません。難しいんですよねこれ。つまんないし。
大型二輪教習で来ているみなさんもこんなもんに興味はないと思いますがお互い嫌々頑張っていきましょう。
終わったら僕が重い車体を車庫に戻すのでね。みなさんは乗るだけだから我慢してくださいね。
買い物行くには最高なんですけどね。
とおっしゃっていました。
ATバイクの運転は教官さんも嫌がるくらい難しいものなのです。
クラッチ操作は慣れますがATバイクの操作の難しさやつまらなさは車体の構造からくるものなのでどうしようもありません。
クラッチ操作が不安でもそれを理由にMT免許を諦めないようにしてください。
簡単なんだか難しいんだかわかんないわよ!
移動手段として乗るなら簡単で楽ですが、バイクとして乗ると難しくて楽しくないということです。
おすすめのバイクAT免許
先述の通り、AT限定普通自動二輪免許やAT限定大型二輪免許を取得するのであれば絶対に普通自動二輪、大型二輪免許を取得したほうがいいです。
ですので唯一おすすめできるAT免許はAT小型限定普通自動二輪免許です。
(最近は楽しい125ccのMTバイクがたくさんあるので正直小型限定もMTでいいとは思うんですけどね。)
教習の途中でバイクAT限定を勧められたら
四輪の教習でもたまにあるのですが、特に女性の場合教習の途中で「MTは難しいからATに切り替えた方がいい」と言われることがあります。
これは断固拒否しましょう。
ATに乗れるのならMTにも乗れます。
「MTで頑張りたいんで!」と強気に返しましょう。
少しでも不安な方は追加教習代がかからない「安心パック」などのプランで教習を申し込みましょう。
安心パックでMT頑張ってみるわ!
素直に教官さんの言う事聞けば平気ですよ!
バイクAT免許の歴史
ここから少しだけ豆知識というか余談です。ATバイク免許の歴史を説明します。
2002年にマジェスティCというビッグスクーターが発売されました。いわゆる「5連メーターのマジェ」。
このバイクの発売をきっかけに、空前の「ビッグスクーターブーム」が起こります。
世の中にはネオン管やLED、エアサス、音響システムを積んだビッグスクーターが溢れ、複数の専門誌も創刊されるほどの賑わいでした(僕も何回か載りました 笑)。
バイクに乗っているバイト先の先輩からは「男なら単車に乗れ!」とよく言われたものです。
その3年後の2005年、二輪免許に初めてAT限定免許が生まれました。ビッグスクーターブームとの因果関係は不明ですが、当時「ビッグスクーターのための免許のようなもんだなぁ」とは感じていました。
2019年、それまで650ccだったAT限定大型二輪免許の上限が撤廃され、無制限に変更されました。
2005年のAT免許発足時のATバイクの最大排気量がスズキのスカイウェイブ650だったので「上限650cc」となったのだと思います。
翌2006年にはヤマハからFJR1300AS、2010年にはホンダからVFR1200Fなど大型のATバイクが発売。
2019年に上限が撤廃されるまでこれらのバイクはATバイクであるにも関わらず「AT限定大型二輪免許」で運転することができませんでした。
とはいえ、当時も現在もAT限定の普通・大型二輪免許を所持しているライダーは全体の1%以下なので困る方はほとんどいませんでした。
FJR1300ASやVFR1200Fに乗る方のほとんどは大型二輪免許で運転をしていました。
- 2002年マジェスティC発売 空前のビッグスクーターブーム到来
- 2005年AT限定二輪免許誕生
- 2006年ヤマハFJR1300AS発売
まさかのAT限定大型二輪免許で乗れない事件勃発(困った人はほとんどいない)
- 2010年ホンダからVFR1200F発売
まさかのAT限定大型二輪免許で乗れない事件継続(困った人はほとんどいない)
- 2019年AT限定大型二輪免許の上限が撤廃され排気量無制限に変更(喜んだ人もほとんどいない)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ATバイクとMTバイクの違い、ATバイクとMTバイクの違いを一通り説明しました。
この記事で僕が最も伝えたいことは
ATバイクには用途によっては価値があるけどAT限定免許には全く価値がないって感じの内容だったわね・・・
(バレてる・・・)
コメント